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2018.07.06

美術館に乾杯! プラド美 その八

Img     ウェイデンの‘十字架降下’(1435年)

Img_0002     マセイスの‘エクセ・ホモ(この人を見よ)’(1515年)

Img_0001     コレッジョの‘我に触れるな’(1525年)

Img_0003     パルミジャニーノの‘天使のいる聖家族’(1524年)

絵画や彫刻など西洋の美術との縁が深まると作品そのものの魅力に心を奪われるだけfでなく、宗教画の鑑賞によりをキリストの物語やギリシャ神話の話が立体的な情報として蓄積されていく。お陰でキリスト教徒ではないのに聖書を全部読んだ気になっている。

北方絵画の大画家、ウェイデン(1399~1464)に真に開眼したのはプラドで‘十字架降下’をみたから。これがウェイデンの最高傑作、視線が集中するのは真ん中のキリストではなく、悲しみのあまり気絶した聖母マリアのリアルな描写。母にとってわが子の死ほど辛いことはない。この十字架降下が一番気が重くなる。

‘この人を見よ’はよく描かれる題材、ここではギョッとするほどグロテスクに描かれたユダヤ人や兵士の顔が目に焼きつく。こういう絵をみると宗教上の争いというのは冷酷で狂気じみていることがよくわかる。キリストのなんとも弱々しいこと。

イタリアへは毎年でも出かけるとのが夢であるが、もしそうなったとき行ってみたい街がいっぱいある。そのひとつがパルマ。お目当てはパルマ大聖堂、ここにコレッジョ(1489~1530)が描いたすばらしい天井画があるそうだ。

この天井画の存在をTVの美術番組で知ってから、コレッジョの絵に対する関心が一層増した。プラドにも‘我に触れるな’を描いたとてもいい絵がある。座ったマグダラのマリアと復活したキリストを対角線でむすぶ構図が緊迫した瞬間を演出し、見る者を絵のなかに惹きこむ。

とかく敬遠されがちなマニエリスム、でも同じ年に生まれたパルミジャニーノ(1503~1540)とブロンズィーノ(1503~1572)は別格扱いにして熱心に追っかけている。そのため‘天使のいる聖家族’の主役になっているマリアのつるっとした顔や異様に長い手にもそう違和感を感じない。

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