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2018.07.13

美術館に乾杯! ティッセン・ボルネミッサ美 その一

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Img_2     ギルランダイオ‘トルナブオーニの肖像’(1448~1494)

Img_0002    ファン・エイクの‘受胎告知’(1437年)

Img_0004     クリストゥスの‘枯れ木の聖母’(1450年頃)

Img_0003     カルパッチョの‘風景の中の若い騎士’(1510年)

日本の美術館で行われる展覧会のひとつに海外の美術館が所蔵する作品をごそっともってくる美術館名品展がある。定番のように開かれるのがルーヴル、オルセー、プラド、ボストン、エルミタージュ、プーシキンといった世界的に名の知られたブランド美術館。

何度も開催されるこうした美術館がある一方で、何十年に一度そのコレクションが披露されることもある。プラドのすぐ近くにあるティッセン・ボルネミッサ美はまだ作品がスイスの私設美術館にあったころ自慢の絵がやって来たようだ。そのとき(随分前だが)、ダリの有名な魚の口から虎が飛び出してくるシュール画が出品されたらしい。それ以降は2度目の公開には至っていない。

7年前この美術館に足を踏み入れたときは一番のお目当てはダリの絵とカラヴァッジョの‘アレクサンドリアの聖カタリナ’だった。目を奪われる作品はこれくらいかと思っていたが、これが大間違い。古典絵画から印象派、近現代アートまで揃っており、こんないい美術館がマドリードにあったの!という感じ。

ルネサンス絵画で目を楽しませてくれたのはギルランダイオ(1448~1494)の‘トルナブオーニの肖像’。目が点になるのが巻き毛の金髪や身につけている黄橙色の衣装の精緻な描写。あまり大きくない肖像画だが、これほど画力がすごいと横向きの女性に釘づけになる。

同様な緻密さで描かれたファン・エイク(1390~1441)の‘受胎告知’は典型的なだまし絵、まるで彫刻をみているよう。近づくと立体の大天使や聖母マリアの造形ではなく、二次元の画面に描かれた人物画。小品だが、あのファン・エイクを今みているのだ、と夢中になってしまう。

ファン・エイクの技法の継承者のひとりがクリストゥス(1410~1475)、‘枯れ木の聖母’は似たような絵はほかにお目にかかったことがない異色の聖母子像、潅木の輪のなかに聖母子がおり木の枝から垂れ下がる15個のaの文字は‘アヴェ・マリア’の頭文字。

フランドル絵画から大きな影響を受けたヴェネツィア派、その一人カルパッチョ(1460~1526)のとてもいい絵がある。縦2.18m、横1.51mの大作‘風景の中の若い騎士’。アカデミア美でカルパッチョに開眼したので、この絵にも敏感に反応する。

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コメント

スゴイ美術館がスペインにあるのですね。
しかも、プラド美術館に近いんですね。
作品は知ってましたが、この美術館は知りませんでした。
旅行社のの観光旅行では連れて行ってもらえませんでしたの。
ギルランダイオ、フアン・エイクの
この絵のある
テイッセン美術館!

投稿: Baroque | 2018.07.18 21:08

to Baroqueさん
ギルランダイオの横顔の女性の絵は輝いてます。
びっくりしました。フィレンツでなくマドリード
でこんなすばらしい絵がみれるのですから。

ファン・エイク、カラヴァッジョをもっているの
もティッセンのすごいところです。
また、近現代絵画も充実してます、まもなく登場
します。

投稿: いづつや | 2018.07.19 00:09

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