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2018.06.23

美術館に乾杯! プラド美 その二

Img_0004     ベラスケスの‘ラス・メニーナス(女官たち)’(1656年)

Img_0002     ベラスケスの‘ブレダの開城(長槍)’(1634~35年)

Img  ベラスケスの‘バッカスの勝利(酔っ払いたち)’(1628~29年)

Img_0001     ベラスケスの‘織女たち’(1657年)

プラドを訪れる観光客のうち多くは絵画への関心は世間並みだろうが、誰れもがベラスケス(1599~1660)の‘ラス・メニーナス’の前に立つと絵画芸術のすばらしさに心が揺すぶられるにちがいない。こういう傑作をみると理屈抜きにベラスケスは偉大だ画家だなと思う。

いろいろある絵画のジャンルでもっとも惹かれているのが風俗画、カラヴァッジョやベラスケス、ラ・トゥールそしてレンブラントへの思い入れが強いのは画家が生きた時代にいた人々をリアルに描いてくれるから。こういう見る者が絵の中にすっと入っていける参加型の絵画というのは親しみがもてる。

大作‘ラス・メニーナス’がおもしろいのはこちら側にいる王と王妃を描いている画家ベラスケスと今対面しているような気になるところ。それはこのアトリエの床とこの美術館の部屋がそのままつながっているような錯覚を覚えるため。これと同じようなことがアムステルダムにあるレンブラントの‘夜警’でもおきる。ともに心に長く残っているのは作品が描いている世界に無意識のうちに飛び込んでいるのかもしれない。

‘ブレダの開城’をみるたびに感じるのはベラスケスの心根の優しさ。戦争で打ち破った敵将をこれほど寛大な精神で接する。これはとてもいい場面。プッサンの‘サビニの女たちの略奪’などと較べると戦争のイメージが変わってしまう。

ベラスケスの風俗画の極めつきがギリシャ神話を題材にした‘バッカスの勝利(酔っ払いたち)’と‘織女たち’。容姿の整ったばバッカスに対してまわりにいる男たちはいかにも酒が好きそうな農民。中央でニヤッとしている人物の嬉しそうな表情が忘れられない。

‘織女たち’で見事なのは構図のとりかた。手前に描かれた女たちは忙しそうに織物に精を出している。左のベテランの織女は隣の女と何かしゃべっている。‘そろそろ、お茶にしようか’とかなんとか言っているのだろうか。

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