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2018.06.20

美術館に乾杯!イザベラ・スチュワート・ガードナー美 その三

Img    ボッティチェリの‘ルクレティアの物語’(1490~1510年)

Img_0001     チェッリーニの‘ビンド・アルトヴィティ’(16世紀)

Img_0003     サージェントの‘エル・ハレオ’(1882年)

Img_0002     ホイッスラーの‘青と銀色のハーモニー’(1865年)

ルネサンスのころフィレンツェに暮らす一般市民の邸宅の壁面の上部には宗教画や世俗画が描かれた横長の羽目板があった。ボッティチェリ(1445~1510)は40代のころ‘デカメロン’の世界から題材をとった‘ナスタジオ・デリ・オネステイの物語’(プラド美)を手掛けている。そして、晩年にも数点制作した。

メトロポリタンにあるのが‘聖ゼノビウスの生涯’のひとつのパネルで、ガードナー美には‘ルクレティアの物語’が飾られている。中央で兵士たちがみつめているのがローマ王の息子に凌辱されたのを苦にして自ら剣を胸に突き刺し命を絶ったルクレティア。この絵と対になっている‘ウィルギ二アの物語’はイタリアのベルガモの美術館にある。

ドナテッロやミケランジェロとならぶ天才彫刻家チェッリーニ(1500~1571)はフィレンツェのシニョリーア広場に設置されている‘ペルセウス’が有名。メドゥ―サの首を高く掲げるペルセウスの姿は最高にカッコいい。この広場のすぐ近くにあるパルジェロ国立美に足を運ぶとチェッリーニのほかの作品にも出会える。

この彫刻家の作品はほとんどがイタリアにあるのに、なんとボストンでも‘ビンド・アルトヴィティ’の肖像彫刻をみることができる。流石という感じ。メトロポリタンにもベルニーニが1点あり気を吐いているが、これより前の彫刻家のものはない。

アメリカの美術館をまわるとサージェント(1856~1925)とホイッスラー(1834~1903)によく出くわすが、ガードナー美もその例に漏れず‘エル・ハレオ’と‘青と銀色のハーモニー’を所蔵している。二人は本籍アメリカ、現住所イギリスあるいはフランスの画家で活躍の舞台はヨーロッパにあった。

‘ハレオ’は大騒ぎを意味するスペイン語。2年ほどスペインで過ごしたサージェントは帰国後フランスのモデルを使ってこのパーティの様子を明暗のコントラストをきかせた動きのある画面に仕上げた。魅了されるスペインの踊りの雰囲気がそのままでている。

ホイッスラーの‘ハーモニーシリーズ’のなかでこの絵はクールベの影響を受けているが、水平線を強調しもやっとした海辺の感じをだしているのはホイッスラー独自の画風。手前の人物の視線をずっと追っていくと斜めの線上に広い帆のヨットがみえる。こういう構図でさらっと描けるというのがスゴイ。

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