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2018.06.25

美術館に乾杯! プラド美 その四

Img_0002   コターンの‘狩猟の獲物、野菜、果物のある静物’(1602年)

Img_0003     アレリャーノの‘ガラスの花瓶’(1668年)

Img_0001   メレンデスの‘プラム、パン、水差しなど’(1760~1770年)

Img   メレンデスの‘風景のなかにおかれたスイカとリンゴ’(1771年)

プラドへ何度か足を運んでいるとここには興味深い絵画のジャンルがあることに気づく。それはボデゴンと呼ばれる静物画。こうした果物や花や陶器などが写実的に描かれた絵はオランダのアムステルダム国立美でも数多く展示されている。

ボデゴンの第一世代の画家がコターン(1560~1627)、‘狩猟の獲物、野菜、果物のある静物’をはじめてみたときその精密な写実描写に200%驚かされた。野菜のリアルな質感描写は半端ではなく、天井からぶら下げられたリンゴの表面にあたる光の感じは見慣れたリンゴの表情そのもの。

写実描写というのは本物に限りなく近い完璧なものだともう、‘参りました!’となる。アレリャーノ(1614~1676)で目が点になったのはカラフルな花が生けられているガラスの瓶。澄んだ透明な質感がそのままでている。花を得意としたアレリャーノはフランドルの絵画に学び本家の静物画と並ぶほど華やかな花の絵を生み出した。

18世紀に入り、伝統のボデゴンをさらに発展させたのがメレンデス(1716~1780)。忘れられないのが2点ある。‘プラム、イチジク、パン、小樽、水差しなど’と‘風景のなかにおかれたスイカとリンゴ’。陶器の水差しがいい感じ。表面のつるっとした釉薬に光があたりなにかが白くうつりこんでいる。まるで本物が目の前にあるよう。これは一種のだまし絵。波の技術ではここまでだせない。

スイカの絵を以前とりあげたとき、北斎とメレンデスのスイカを載せた。北欧旅行で一足早くスイカをたくさん食べたが、これから暑くなると美味しい日本のスイカが幸せな気分にさせてくれる。広島に住んでいたころ、毎年鳥取の大栄町のスイカを食べるのが楽しみだった。このスイカをまた腹いっぱい食べたい。

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