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2018.04.10

美術館に乾杯! グッゲンハイム美 その十二

Img_0002     ステラの‘ハランⅡ’(1967年)

Img_0001     ケリーの‘青、緑、黄色’(1968年)

Img_0003     ロスコの‘無題’(1949年)

Img     トゥオンブリーの‘無題’(1960年)

ロスコ(1903~1970)とステラ(1936~)との距離が縮ったのは川村記念美に作品が多く展示されているから。この美術館はニューマンを手放し日本絵画も売却しているので財政面ではかなりきつくなっているようだが、最後の砦であるロスコとステラのコレクションまで処分することはないだろう。

グッゲンハイムの図録(英語版)にはステラの分度器シリーズの進化系‘ハランⅡ’が載っている。半円におさめられた虹の明快な色彩が心をとらえてはなさない。しかもカンバスのサイズが大きいので色彩の力がどっと迫ってくる感じ。円形を多用したステラに対して、ケリー(1922~2015)はビッグサイズの矩形に見慣れた色彩を並べ軽快な色面をつくっている。

これが小さな画面だと抽象画の美に昇華されない。日常生活ではこの作品のように青や緑、黄色はみてすぐ忘れるほどあふれている。でも、視野からはみ出すほどの大きな色彩の壁に出会うことはまれ。抽象画のアートは色を非日常的にみせることで生まれる。これは一種のマジック。

絵の具がにじみ色と色の境界がぼやけているロスコの絵画世界。そこには強い磁力が放出されておりポロックのアクションペインティング同様、画集にでているものは一点でも多く目のなかにいれようという気になる。それにはアメリカの美術館をまわるのが一番。

NYのMoMA,メトロポリタン、グッゲンハイム、そしてワシントンのナショナルギャラリー、フィリップス・コレクションでみたロスコが印象深い、そのなかでベストはフィリップスのロスコルームに飾られている3点。群を抜く完成度だった。

細くて短い線が弱い筆致で走り書きのようにひかれているトゥオンブリー(1928~2011)の作品、これまでお目にかかった数が片手ほどにすぎないが、この軽くて弱々しい表現が妙に心に残っている。

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