加山又造の‘龍図’!
3/31(土)に放送された‘美の巨人たち’を楽しくみた。いつもどんな画家の絵がとりあげるか関心を寄せているが、今回は加山又造の龍の絵。その前がベラスケス。ともに食い入るようにみた。
加山又造(1927~2004)は一生付き合っていこうと思っている画家。これまで行われた回顧展は見逃さずに足を運んでiいる。昨年2月には日本橋高島屋で生誕90年を記念して70点ほどが展示されたが、天にも昇る心地でみていた。
‘美の巨人たち’で又造がとりあげられたのはたぶんはじめてのこと。どういう風のふきまわしかわからないが、番組スタッフが選んだのは身延山久遠地大本堂の天井に描かれている‘墨龍’。画集では繰り返し見ているが、本物とはまだ縁がない。
この11m四方の大画面にどどーんと描かれているのは金地に浮かび上がる迫力満点の龍。地に貼られた金箔の数はなんと2万3千枚。この龍の参考になっているのはワシントンのフリーア美にある俵屋宗達の‘雲龍図屏風’。宗達や光琳の画風を受け継ぐ昭和の琳派絵師としての心意気がこの天井画にあらわれている。久遠寺に行ってみたくなった。
‘墨龍’の4点後に描かれたのが光ミュージアムにある‘龍図’。この屏風は日本橋高島屋に登場した。まさに加山流の‘雲龍図’。昨年、京博であった‘海北友松展’で胸に迫る龍図をいくつかみたが、又造も龍の名手。この龍の完成度をみるたびに加山又造はスゴイ画家だなと思う。
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