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2018.04.19

待望の‘池大雅展’!

Img     ‘瀟湘勝概図屏風’(重文 18世紀)

Img_0002     ‘洞庭赤壁図巻’(重文 1771年)

Img_0003     ‘浅間山真景図’(1760年)

Img_0001     ‘嵐峡泛査図屏風’(18世紀)

京博で開催されている‘池大雅展’(4/7~5/20)をみてきた。長いこと実現しなかった池大雅(1723~1776)の回顧展にやっと遭遇した。85年ぶりのことらしい。今回出品されるのは150点。5/2からの後期に展示されるのものがあるので全部はみれなかったが、見ごたえのある掛幅、屏風、襖絵が次々とでてくるので高揚しっぱなしだった。

過去に大きな回顧展は体験しなかったが、3点の国宝やいくつもある重文の作品は幸運にもほとんどみることができた。そういう鑑賞が重なって池大雅という日本の文人画家のイメージができあがった。とくに惹かれるのが愛嬌のある人物描写と山々のもこもことした形。

そして、風景画では点描画法と印象派を思わせる明るい色彩表現が強く印象に残る。同時代を生きた与謝蕪村(1716~1783)が晩年、深い精神性をみせる画風に到達したのに対し、池大雅は最後までカラリストの才能を随所に発揮し明るくのびのびとした表現を極めた。まさに比類ない天才だった。

瀟湘八景を一隻に全部描いた‘瀟湘勝概図屏風’はお気に入りの一枚。7年前、ニューオータニ美であった‘池大雅ー中国へのあこがれ’ではじめてお目にかかり大変魅了された。構図のつくり方がじつに巧みなのでうす緑や淡い橙色が目に沁みる木々の変化をゆったりした気分で追っかけられる。

風景画のなかで最も心を打たれるのが‘洞庭赤壁図巻’、これは大谷コレクションだったはずだが京博蔵となっていた。ニューオータニ美が手放したのかもしれない。青や緑で彩られたもこもこした木々の塊が横に広がる様、そして家の壁の朱色をアクセントのように組み合わせる色彩表現。どこまでものどかで軽やかな風景、つい隅から隅までみてしまう。

生涯にわたって日本各地を旅した大雅、‘浅間山真景図’は38歳のとき友人と一緒に白山、立山、浅間山を登った体験をもとに描かれたもの。これをみるといつもトルコのパムッカレでみた真っ白な石灰棚を思い出す。また、細胞膜でかこまれた細胞の集まりにもみえてくる。

今回大きな収穫だったのが‘嵐峡泛査図屏風’、大雅にこんな琳派風の絵があったの?!という感じ。光琳様式を思わせる渓流の曲線に目が点になった。木がみな左側に傾き、筏はリズミカルに川を下っている。画面にすいこまれるように長くみていた。

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