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2018.03.05

美術館に乾杯! MoMA その十二

Img_0001     モンドリアンの‘ブロードウエイ・ブギウギ’(1943年)

Img     マレーヴィチの‘至高主義絵画’(1917年)

Img_0002     クプカの‘垂直線の中のクプカ夫人’(1911年)

Img_0003     クプカの‘第一歩’(1910~13年)

抽象絵画はモチーフがみてすぐわかるように描いていない絵画というふうにとらえてみると、その幅は限りなく広い。円や長方形のような幾何学的な形をメインに画面を構成するもの、垂直線と水平線を軽やかに絡ませたもの、色面を大胆に大きくし色彩の力を前面にだしたもの。まさに抽象画の世界は百花繚乱。

ヨーロッパで活躍した抽象画家で魅せられているのが4人いる。カンディンスキー(1866~1944)、モンドリアン(1872~1944)、マレーヴィチ(1878~1935)、そしてクプカ(1871~1937)。カンディンスキーについてはMoMAにあるのはぐっとこないのでパスしているが、ほかの3人は抽象絵画の美しさを強く感じさせる傑作が揃っている。

MoMAへ行ったらモンドリアンの‘ブロードウエイ・ブギウギ’は絶対に見逃せない。美術の本に載っている抽象絵画ではこれが最も有名かもしれない。NY観光の目玉のひとつになっているのが高層ビルからみる夜景、建物からもれる明りや街路灯がつくる格子状の光景をじっと見ているとモンドリアンがこれをみてあの‘ブロードウエイ・ブギウギ’を描いたのがよくわかる。

5,6点所蔵するマレーヴィチのシュプレマティスム(至高主義)の作品で最も心を揺すぶるのが1917年に描かれた‘至高主義絵画’、画面に漂うのは黒や緑、ピンクで色づけされた細長い板のようなものと色をグッとおさえたグレイの円と半円。宇宙空間にとびかう小惑星のようでもあり、大都会の建物群を遠くの空からながめた印象のようにもみえる。

クプカとの縁ができたのは名古屋に住んでいたときクプカ展(1994年 愛知県美)に遭遇したから。クプカの出身地であるチェコのプラハ国立美のコレクションから数多く出品されたが、MoMAからも13点でていた。そのなかで思わず足がとまったのが縦に伸びる赤や青の短冊、真ん中の上に視線をやるとなにやら人の顔がみえる。小さな穴から女性がこちらを覗きこんでいる。この女性はクプカの奥さん。

‘第一歩’は愛知には来なかったのでNYでお目にかかった。このところ宇宙の物語にどっぷり嵌っている。そのためこういう恒星のまわりを公転する惑星をイメージさせる作品には敏感に反応する。

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