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2018.01.29

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その十四

Img     コールの‘ホウリオウク山からの眺め’(1836年)

Img_0001     チャーチの‘アンデスの山奥’(1859年)

Img_0004  ビーアスタットの‘ロッキー山脈、ランダーズ・ピーク’(1863年)

Img_0003     ホーマーの‘北東風’(1895年)

メトロポリタンのように大きな美術館の場合、展示されている作品をたっぷり楽しもうと思うと何度も足を運ぶ必要がある。これはパリのルーヴルやオルセーとのつきあい方と同じ。そこで、METを3回訪問するとしてみる。

1回目と2回目は古典絵画やカラヴァッジョ、フェルメール、印象派をみつくすために時間を使う。これを果たせば、満足度はMaxに近づく。だから、絵画は済みとしてもいいところ。でも、これで関心の的をほかに移すと悔いを残すことになる。きばって3回目に挑戦する。では、どこに行くのか。

目指すは正面からみて右奥にある‘アメリカンウィング’、ここは印象派と同じ2階。はじめてMETに出かけたときはここの展示室まで気が回らない。でも、ここにはすごい絵が飾られている。それはハドソンリバー派の壮大な風景画。

風景画で馴染みがあるのは印象派とかターナー、コンスタブル、オランダ絵画、ハドソンリバー派って知らないな、という方も多いかもしれない。この風景画はヨーロッパの美術館ではほとんどみる機会がないのでアメリカの美術館に出かけなければずっと縁がない。

ミューズのお陰でアメリカの美術館をまわることができたので、コール(1801~1848)、チャーチ(1826~1902)、ビーアスタット(1830~1902)の作品に目が慣れてきた。その幸運な機会があったのはMET、ワシントン・ナショナルギャラリー、コーコラン美、フィラデルフィア美、そしてボストン美、最も感動したのはここにあげたMETの3点とコーコランで遭遇したコールとチャーチ。

圧倒されるのは大自然の壮大な景観が目の前にあるようにみせるダイナミックな構図と木々の驚くほど緻密な描写、3点のなかで絵のサイズが一番大きいのがチャーチの‘アンデスの山奥’で横1.68m、横3.03mもある。
これだけ大きいのに手抜きが一切なく細かいところまできちんと描いていく。だから、時間が経つのも忘れて見入ってしまう。

日本の美術館がMETと交渉して‘ハドソンリバー派展’を開催してくれたら拍手喝采するのだが、はたして実現するだろうか。船の帆は高くかかげておきたい。

ハドソンリバー派の神々しいほど雄大な山の姿に対して、ボストン生まれのホーマー(1836~1910)が得意としたのは激しい波のうねりを表現した海洋画。‘北東風’は岩にぶちあたって白いしぶきをあげる波のすさまじい勢いに思わず体がのけぞる。

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コメント

そう、私も御多分にもれず左側のみに充分満足してました。ハドソンリバー派までの鑑賞の余裕はありませんでした。(~見ずして、結構ゆうな!でした。)それにハドソンリバー派のイメージも少し違ってて移民の貧しいアーリーアメリカンでした。歴史伝統を築き上げたピューリタンでした。

投稿: Baroque | 2018.01.30 23:29

to Baroqueさん
ハドソンリバー派に魅了されてます。
15年前、日本画家の千住博さんにMETにある
コールらの作品を教えてもらいました。

印象派を横に置くと風景画ならブリューゲル
、ルーベンス、コンスタブルとこのハドソン
リバー派が心を打ちます。

投稿: いづつや | 2018.01.31 01:23

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