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2018.01.31

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その十六

Img     モネの‘サンタドレスの庭園’(1867年)

Img_0001     モネの‘マヌポルト(エトルタ)’(1883年)

Img_0003     マネの‘舟遊び’(1874年)

Img_0002     ピサロの‘ポントワーズのジャレの丘’(1867年)

印象派の作品はどこの美術館でも人気が高く、メトロポリタンでも2階左に設けられた展示室はいつも大賑わい。美術館に出かけたときはどの画家の作品が何点あったか、できる限る必見リストの横にメモしている。そうした情報がたまってくると多く飾られている画家がわかってくる。

METではモネ(17点)、ルノワール(9)、セザンヌ(8)、ドガ(8)、マネ(7)、ゴッホ(7)、スーラ(6)、ゴーギャン(5)、ロートレック(5)、群を抜いて多いのがモネ(1840~1926)、これはほかのブランド美術館でも同じ。例えばシカゴでは25点、フィラデルフィア18点、ワシントンナショナルギャラリー15点、ボストン9点。

美術館では写真撮影がOKなので一点も残さず撮りまくり、あとで手持ちのモネの図録の空きスペースにペタペタ貼りつけている。これによりMyお宝図録ができあがった。METにあるモネで魅了され続けているのは北斎の‘富嶽三十六景’の影響が強くでている‘サンタドレスの庭園’とこのサンタドレスから20㎞くらい北上したところにある奇岩、エトルタを描いたもの。

マネ(1832~1883)の‘舟遊び’はセーヌ川沿いの村アルジャントゥーユでルノワールやモネと一緒に描いていたときの作品。舟の帆を右端でカットしているのは明らかに浮世絵の構成を意識している。ここにはほかにクールベと同じモチーフで描いた‘女とオウム’や‘スペイン人の歌手’などにも足がとまる。

印象派の兄貴格的な存在であるピサロ(1830~1903)の‘ポンとワーズのジャレの丘’も見逃せない一枚。図録で気になっていたが、2013年にようやく対面が叶った。手前に描かれた右の曲がる道に影ができているのはコローの影響。心に沁みる風景画でピサロのベスト5に即登録した。

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2018.01.30

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その十五

Img        サージェントの‘マダムXの肖像’(1884年)

Img_0001        ホイッスラーの‘テオドール・デュレの肖像’(1883年)

Img_0004     カサットの‘お茶のテーブルにつく婦人’(1885年)

Img_0003     ホッパーの‘夫人用のテーブルづくり’(1930年)

アメリカ人だがヨーロッパで評判をとった画家が3人いる。ホイッスラー(1834~1903)、サージェント(1856~1925)、そして2年前横浜美で回顧展が開催されたカサット(1844~1926)。アメリカンウイングにまわると彼らの作品に出会うことができる。

ボストン出身のサージェントが描く女性の肖像画は等身大くらいのビッグサイズが特徴。だから、本人と対面しているような気分になる。目に焼きついている肖像に出会ったのはロンドンのテートブリテン、パリのオルセー、マドリードのティッセン・ボルネミッサ、アメリカではワシントンのコーコラン、ボストン、そしてメトロポリタン。今、世田谷美に2015年ボストンを訪問したとき感激した‘チャールズ・インチェ夫人’が飾られている。

METでみた4点はいずれも縦長の大きなものだが、強力な磁力を放出しているのが‘マダムXの肖像’、色白のモデルのポーズが独時、体は正面をむいているのに顔は知らんぷりをするように横向き。この絵にはご承知のようにスキャンダラスに脚色された話がある。サージェントは最初夫人の右肩のストラップをずりさげて描いていた。これが卑猥だとして非難ごうごう。そのため今のように描き直された。

この絵を軸にした‘サージェント展’が日本で行われることを密かに期待しているが、開催にチャレンジしてくれる美術館があるだろうか。Bunkamuraに望みを託しているのだが。

ホイッスラーの‘肌色と黒のアレンジメント:テオドール・デュレの肖像’もサージェント同様、見事な肖像画。この人物はホイッスラーのパトロンでワシントンのフリーアにも2,3点ある。

アメリカの美術館ではよく出会うメアリーカサット、ここにあるのは品のいい婦人がお茶を楽しむところを描いたもの。この構図をみるとカサットがドガから強い影響を受けたことがよくわかる。

パリに生きる人々の暮らしの断面をスナップショットのように切りとったドガやマネの風俗画、その一点々が重なってくるのがホッパー(1882~1967)の‘夫人用のテーブルづくり’。レストランやビアホールで働く女性がでてくると都会ならではの豪華な雰囲気が目の前に広がっていく。

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2018.01.29

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その十四

Img     コールの‘ホウリオウク山からの眺め’(1836年)

Img_0001     チャーチの‘アンデスの山奥’(1859年)

Img_0004  ビーアスタットの‘ロッキー山脈、ランダーズ・ピーク’(1863年)

Img_0003     ホーマーの‘北東風’(1895年)

メトロポリタンのように大きな美術館の場合、展示されている作品をたっぷり楽しもうと思うと何度も足を運ぶ必要がある。これはパリのルーヴルやオルセーとのつきあい方と同じ。そこで、METを3回訪問するとしてみる。

1回目と2回目は古典絵画やカラヴァッジョ、フェルメール、印象派をみつくすために時間を使う。これを果たせば、満足度はMaxに近づく。だから、絵画は済みとしてもいいところ。でも、これで関心の的をほかに移すと悔いを残すことになる。きばって3回目に挑戦する。では、どこに行くのか。

目指すは正面からみて右奥にある‘アメリカンウィング’、ここは印象派と同じ2階。はじめてMETに出かけたときはここの展示室まで気が回らない。でも、ここにはすごい絵が飾られている。それはハドソンリバー派の壮大な風景画。

風景画で馴染みがあるのは印象派とかターナー、コンスタブル、オランダ絵画、ハドソンリバー派って知らないな、という方も多いかもしれない。この風景画はヨーロッパの美術館ではほとんどみる機会がないのでアメリカの美術館に出かけなければずっと縁がない。

ミューズのお陰でアメリカの美術館をまわることができたので、コール(1801~1848)、チャーチ(1826~1902)、ビーアスタット(1830~1902)の作品に目が慣れてきた。その幸運な機会があったのはMET、ワシントン・ナショナルギャラリー、コーコラン美、フィラデルフィア美、そしてボストン美、最も感動したのはここにあげたMETの3点とコーコランで遭遇したコールとチャーチ。

圧倒されるのは大自然の壮大な景観が目の前にあるようにみせるダイナミックな構図と木々の驚くほど緻密な描写、3点のなかで絵のサイズが一番大きいのがチャーチの‘アンデスの山奥’で横1.68m、横3.03mもある。
これだけ大きいのに手抜きが一切なく細かいところまできちんと描いていく。だから、時間が経つのも忘れて見入ってしまう。

日本の美術館がMETと交渉して‘ハドソンリバー派展’を開催してくれたら拍手喝采するのだが、はたして実現するだろうか。船の帆は高くかかげておきたい。

ハドソンリバー派の神々しいほど雄大な山の姿に対して、ボストン生まれのホーマー(1836~1910)が得意としたのは激しい波のうねりを表現した海洋画。‘北東風’は岩にぶちあたって白いしぶきをあげる波のすさまじい勢いに思わず体がのけぞる。

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2018.01.28

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その十三

Img_0002    アンリ・ルソーの‘ライオンの食事’(1907年)

Img       モローの‘オイディプスとスフィンクス’(1864年)

Img_0003_2     ベックリンの‘死の島’(1880年)

Img_0001_2     ルパージュの‘ジャンヌ・ダルク’(1879年)

アメリカの美術館をまわる楽しみのひとつがアンリ・ルソー(1844~1910)。NYではMET、MoMA、グッゲンハイムへ足を運ぶとそれぞれ2点ずつみられる。METにあるのは‘ライオンの食事’と‘ビセートル近郊ビエーブル河の岸辺、春’、ともに日本にやって来た。

‘ライオンの食事’ではライオンがやっつけた豹を食べている。ルソーのジャングル画に登場する動物たちはライオン、虎、豹、水牛、蛇、猿、鳥。このなかで強いインパクトをもっているのは獰猛なライオンらが襲撃する場面、4年前行われたクリーブランド美展には虎が水牛を襲う作品が出品された。

印象派が展示されている部屋の横にのびている廊下に大変魅了される絵が飾られている。モロー(1826~1898)の‘オイディプスとスフィンクス’。これはMET自慢のお宝絵画、描かれているのは難問をだして何人も餌食にした怪物スフィンクスをオイディプスが難なく退治したというあの有名なギリシャ神話の話。繊細な筆使いで表現されたオイディプスの姿が最高にカッコいい。

スイスのベックリン(1827~1901)はモローと同時代を生きた画家。その代表作‘死の島’は一度見たら忘れられない作品。暗い夜の海を大きな岩でできた島にむかって柩を積んだ一艘の小舟が進んでいる。白い布をまとった人物は一体誰?これを‘怖い絵展’に展示したら大うけしたのに。

オルセーにある農民の絵でイメージがつくられているルパージュ(1848~1884)だが、ここではあのルパージュにこんな絵があったのか、と驚く一枚に出会う。モデルは‘ジャンヌ・ダルク’、これはジャンヌが両親の家の庭で啓示を受けているところ、ジャンヌの後ろをよくみると光のなかに聖ミカエルが浮き上がっている。

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2018.01.27

大相撲初場所 栃ノ心が初優勝!

Img_0001    松鳳山を寄り切りで破り初優勝を決めた栃ノ心

Img     栃ノ心(前頭3枚目 30歳、ジョージア出身 春日野部屋)

大相撲初場所はジョージア出身(以前のグルジア)の栃ノ心が松鳳山に勝ち初優勝した。拍手々!平幕力士の優勝は旭天鵬以来で6年振りのこと。

昨日の逸ノ城戦に力で押し切ったので栃ノ心の優勝を確信していたが、千秋楽を待たずに優勝をかちとった。本当にすばらしい。今場所の栃ノ心は絶好調、敗けたのは鶴竜だけ。連日力強い相撲で白星を重ねてきた。

いい相撲がとれているのは5年前に大けがをした右ひざの状態がいいことも原因。分厚いサポーターをしているのでなにか爆弾をかかえて相撲をとっている印象を受けるが、これは少しでも膝への打撲を和らげるための予防処置。今は痛くないらしい。

栃ノ心の体をみてびっくりするのはその巨大な太股、後ろからみるとお尻より大きい感じ。この安定した足に筋肉隆々の上半身。顔を真っ赤にして寄り立てる姿はまさに赤鬼、そして、勝負が決まった後は汗がどっと噴き出してくる。このエネルギーの大放出がパワーのもと。

来場所は関脇に昇進する。今場所の力を維持すれば、二桁の勝ち星も可能。となると、一気に大関候補に躍り出る。今場所前半は7連勝したのに後半失速した関脇の御嶽海が大関に一番近いと思っていたが、栃ノ心がこの優勝をきっかけに大ブレイクし先に大関にあがるような気がしてきた。

大関候補はもう一人いる。復活してきた逸ノ城、明日勝って10勝するとこの大型力士も大関が近くなる。今、パワー力士トリオは今場所攻めの相撲が戻ってきた大関の高安、怪力栃ノ心、ジャンボ逸ノ城。こういう大きな力士がガーンとでてくると押し相撲の御嶽海、阿武咲、貴景勝も吹っ飛ばされる。3人の相撲に目が離せなくなりそう。

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2018.01.25

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その十二

Img_0001     クールベの‘村の娘たち’(1851年)

Img     クールベの‘女とオウム’(1866年)

Img_0003     ミレーの‘干し草の山:秋’(1874年)

Img_0002     ドーミエの‘三等車’(1860~63年)

アメリカやヨーロッパの美術館で行われた回顧展に出くわした画家には特別の思い入れがある。クールベ(1819~1877)はそのひとり。2008年、パリのグランパレとNYのMETで大規模なクールベ展が行われた。この年は1月と3月と海外旅行が続いたので両会場とも足を運んだ。

この回顧展で13点出品されたのがMETのコレクション、過去にみてないものが登場したのでどうしてクールベがこんなにあるの?という気持ちになった。驚くのはみんないい絵ということ。とくにぐっと惹きつけられるのが大作の‘村の娘たち’と官能的な表現にドキッとする‘女とオウム’。クールベの描く裸婦はすごく濃い感じ、その印象はカラヴァッジョとクリムトにもある。そのため、あまり長くみていると心臓がザワザワしてくる。

ミレー(1814~1875)の‘干し草の山:秋’は晩年に制作した連作‘四季’の一枚。真ん中にどんとあるずんぐりむっくりの形をした干し草に視線が集中する。これをみると小さい頃どんぐりの実でつくった駒を思い出す。‘春’はオルセーが所蔵しているが、どういうわけかまだ縁がない。虹がかかるこの絵が次回のオルセーでは必見リストの筆頭、はたして遭遇できる。

風刺画家ドーミエ(1808~1879)の版画をオルセーでみていっぺんに名前を覚えた。得意なのは度胸満点の風刺だけでなく、人々の生活のひとこまを哀感をこめて描いた風俗画も心を打つ。‘三等車’は古い映画にでてくるシーン、都市が発展するときに生まれる活気と同時に存在する影の部分がこの列車のなかでも同居している。

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2018.01.24

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その十一

Img_0001     ターナーの‘ヴェネツィアの大運河’(1835年)

Img_0002  コンスタブルの‘主教の庭からみたソールズベリー大聖堂’(1825年)

Img_0003     レノルズの‘ジョージ・クースマケール大佐’(1782年)

Img     バーン=ジョーンズの‘愛の歌’(1868~77年)

アメリカの大きな美術館へ行くと必ず会えるターナー(1775~1851)、心に強く残っているのはフィラデルフィア美の‘国会議事堂の炎上、1834年10月16日’、ボストン美の‘奴隷船’、そしてMETにある‘ヴェネツィアの大運河’。

風景画にとって旅へでるのは創作活動に欠かせないルーチン、この大運河の絵でもっとも惹きつけられるのは明るい空と白い雲の描写。モネの白を彷彿とさせる画風は波が激しく揺れ動く海洋画にこめられた心理状態とは明らかに異なっている。ヴェネツィアのこの穏やかな風景が心地よかったのだろう。

コンスタブル(1776~1837)が手がけたソールズベリー大聖堂はスケッチをふくめ6点ある。METにあるものはスケッチだが、油彩と変わりない。荘厳なイメージをもつこのゴシックの大聖堂を観光の案内用に描こうとするとほかはなにもいらないが、作品として表現するなら天にもつきささる塔をこういう風に2本の木の間におさめると絵の中にすっと入っていける。ついつい長くみてしまう典型的な風景画。

イギリス絵画界の大御所的な存在であるレノルズ(1723~1792)は当然のことだがロンドンのナショナルギャラリーやテート・ブリテンでみた作品が思い浮かぶ。イギリス貴族のイメージはこの画家によってできあがったような気もする。METにある‘近衛歩兵第一連隊ジョージ・クースマケール大佐’もレノルズの肖像画とすぐわかる一枚。

ロセッティとともにお気に入りの画家、バーン=ジョーンズ(1833~1898)にアメリカで遭遇するのは無上の喜び。‘愛の歌’は印象派の作品がある部屋の横の長い廊下に飾ってある。食い入るようにしてみていた。

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2018.01.23

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その十

Img_0003     ダヴィッドの‘ソクラテスの死’(1787年)

Img     アングルの‘ド・ブロイ公爵夫人’(1853年)

Img_0002    ドラクロアの‘レベッカの略奪’(1864年)

Img_0001     コローの‘手紙’(1865年)

パリのルーヴルで最も多くの観客を集めている部屋はダ・ヴィンチの‘モナリザ’が飾られているところ。そして、すぐ近くにあるフランス絵画の大作がずらっと並んでいる部屋にも大勢の人がいる。新古典派のダヴィッド(1748~1825)の‘皇帝ナポレオン1世と皇后ジョゼフィーヌの戴冠’、ドラクロア(1798~1863))の‘民衆を導く自由の女神’、アングル(1780~1867)の‘グランド・オダリスク’、まさにこれぞ輝けるフランス絵画という感じ。

METでもこのビッグ3の傑作が楽しめる。ダヴィッドというとナポレオンを描いた画家とすぐイメージされるが、プッサン同様、歴史画の名手、そのひとつが‘ソクラテスの死’、ルーヴルにある‘サビニの女たちの略奪’と‘ホラティウス兄弟の誓い’と遜色のない完成度の高い作品でダヴィッドの比類ない才能をみせつけている。

アングルの肖像画を心底スゴイな思ったのははじめてMETへ行ったときロバート・レイマン・コレクションのコーナーでみた‘ド・ブロイ公爵夫人’、200%KOされたのが青色のしゅすの衣服の質感描写。以来、この女性の虜になっている。

アングルにあうとすぐ捜したくなるのがロマン派のど真ん中にいるドラクロア、アメリカの美術館をまわるとドラクロアのお馴染みの激しく体を動かす馬の絵にでくわす。ここにあるのはその馬に救い出されたレベッカが乗せられているもの。

ドラクロアと同世代のコロー(1796~1875)は風景画も肖像画のともに上手い大画家。METで印象深いのが‘荒野のハガル’。だが、フェルメールの描く女性を連想させる‘手紙’にはどういうわけか縁がない。次回の訪問で姿をみせてくれるだろうか。

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2018.01.22

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その九

Img_0001     ヴァトーの‘メズタン’(1719年)

Img     ブーシェの‘ヴィーナスの化粧’(1751年)

Img_0003     フラゴナールの‘恋文’(1775年)

Img_0002     シャルダンの‘シャボン玉’(18世紀)

ロココ絵画をまとまった形で楽しめる美術館はどこか、まずは本家のルーヴルでヴァトー(1684~1721)、ブーシェ(1703~1770)、そしてフラゴナール(1732~1806)に目を馴らせる。次の2ラウンドへ進むと選べるオプションは複数用意されている。

大きな美術館ではMET、ワシントンのナショナルギャラリー、エルミタージュ、そして邸宅美術館が2つ、ロンドンのウォレス・コレクションとNYのフリック・コレクション。アメリカの3つの美術館へすべて足を運ぶと、ルーヴルのかわりになるほどいい絵が揃っている。

イタリア喜劇のキャラクターを描いたヴァトーの‘メズタン’は美術本に必ず載っている有名な絵。ヴァトーの雅宴画には楽器を演奏する人物がよく登場するが、音楽は感情をストレートに刺激するから映画のワンシーンをみているような気分になる。

裸体画家の系譜に思いめぐらすとき、はじまりを誰にするかちょっと迷うがそのあとはすぐでてくる。仮にティツィアーノからはじめるとすると、次がルーベンスときて、ブーシェ、ルノワールと進んでいく。NETにある‘ヴィーナスの化粧’はうっとりするほど魅力的なヴィーナス、大胆な見方をすると‘科捜研の女’の女優沢口靖子がモデルになるとこんな感じかもしれない。

フラゴナールは女性の繊細な心をとらえるのがじつに上手い。‘恋文’は着飾った女性が顔をこちらにむけるポーズがやけに生々しく、好きなひとを想う感情の高まりがきりっと伝わってくる。これにワシントンのナショナルギャラリーにある‘読書する娘’、ウォレス・コレクションの‘恋文を読む娘’に加えた3点がMyベストフラゴナール。

ブーシェと同時代を生きたシャルダン(1699~1779)の‘しゃぼん玉’も忘れられない一枚。6年前三菱一号館美でシャルダン展に遭遇したのは幸運だった。これでシャルダンの軸ができ、以前にもまして作品と向き合えるようになった。

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2018.01.21

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その八

Img     プッサンの‘朝日を捜す盲目のオリオン’(1658年)

Img_0002     プッサンの‘サビニの女たちの略奪’(17世紀)

Img_0001     ロランの‘船団に火を放つトロイアの女たち’(17世紀)

Img_0005     ロランの‘日の出’(1647年)

神話の物語や歴史上の出来事を書物で読むだけでなく映画を楽しんだり絵画をみたりすると、話の理解がさらに進む。西洋絵画と長くつきあっているのでこうした絵画のもっている力を感じさせる作品によく遭遇する。

METにある5点のプッサン(1599~1665)にはそんな物語が主題かと、つい熱心に画面の隅から隅までみてしまうのがある。ひとつはギリシャ神話の盲目のオリオンが登場する‘朝日を捜す盲目のオリオン’、そしてもう1点は緊張感で体がフリーズしそうになる‘サビニの女たちの略奪’。

オリオンは巨人の狩人、恋にからむ災難で盲目にされてしまった。捨てる神あれば拾う神ありで、オリオンは日の出のときに太陽の光をあびれば目が見えるようになるとの神託をえる。その道案内をするのがオリオンの肩に乗っている少年。ギリシャ神話がこういう絵になるとさらに興味が沸いてくる。

サビニ族の未婚の女たちがローマ人に略奪されるという有名な話は歴史の本をひもとくよりプッサンのこの絵をみるといっぺんにわかる。女たちの悲鳴が聞こえてくるよう。プッサンはこういう迫力のある場面を描かせると天下一品!

夜空に輝く星々にはペアになってお互いをまわる連星というのがあるが、画家のなかにも一緒に飾られる画家たちがいる。プッサンとロラン(1604~1682)、ターナーとコンスタブル、ゴッホとゴーギャン、、METにあるロランは2点、‘船団に火を放つトロイアの女たち’と日本にやって来た‘日の出’。

一口に風景画といってもいろいろなタイプがあり、プッサンやロランのものはテーマとなっている物語に思いをはせ同時に背景の風景も楽しめる風景画。‘船団の灯を放つトロイアの女たち’は一度読んだことのあるヴェルギリウスの‘アイネイス’にでてくる話を題材にしたもの。なかなかいい絵でじっとみてしまう。

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2018.01.20

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その七

Img_0001     エル・グレコの‘トレド風景’(1597年)

Img     エル・グレコの‘枢機卿の肖像’(1600年)

Img_0003     ベラスケスの‘フアン・デ・パレーハの肖像’(1650年)

Img_0002     ゴヤの‘マヌエル・オソーリオ・デ・スーニガ’(1788年)

スペイン・マドリードにあるプラド美はボストン、ルーヴル、オルセー、エルミタージュと並んで日本との相性がとてもいい美術館。来月の24日からは館蔵作品による‘ベラスケス展’がはじまるので楽しみに待っている方も多いかもしれない。

プラドへ出かけるとスペイン絵画のビッグ3、エル・グレコ(1541~1614)、ベラスケス(1599~1660)、ゴヤ(1746~1828)を心ゆくまで楽しむことができ、スペイン絵画の通になったような気分になる。そのため、ほかの美術館にある作品はもうみなくてもいいと思う人もでてくる。

その一方で、いい作品がまだほかにも残っていると鑑賞に貪欲な人もいる。そんな人の期待にMETが所蔵しているコレクションは間違いなく応えてくれる。作品の質の高さは折り紙付きでルーヴル、ロンドンのナショナルギャラリー、エルミタージュを上回る。

それを強く印象づけるのが8点くらいあるエル・グレコ、唯一の風景画‘トレド風景’をはじめ、朱色の衣裳が目に焼きつく2つの肖像画‘枢機卿’、‘学者の姿をした聖ヒエロニムス’、大作‘黙示録第五の封印’など傑作が揃っている。

長くグレコの追っかけをしているが、アメリカの美術家にあるグレコはつくづくスゴイなと思う。METのほかワシントンのナショナルギャラリーは‘ラオコーン’や‘聖マルティヌスと乞食’など5点を所蔵し、シカゴ美にはこれまた有名な‘聖母被昇天’がある。また、NYの邸宅美術館フリックコレクションにも‘神殿の清め’、‘聖ヒエロニムス’など3点、ワシントンのフィリップスコレクションには‘悔悛の聖ペテロ’がある。

ベラスケスの天才ぶりを感じさせる作品が従者、フアン・デ・パレーハの肖像画。このちょっとふてぶてしい表情に思わず足がとまり、ずっとみていた。王を描くときのように脚色をしなくていいから、ベラスケスはパレーハの内面を深くとらえている。このリアルさは尋常ではない。

スペインはいい子ども画を描く画家を多く輩出してきた。エル・グレコには‘ろうそくの火を吹く少年’があるし、貧しさのなかでも明るく生きる男の子を描いたムリーリョ、そして、20世紀の大画家ピカソも自分の息子を何度もモデルに使っている。極めつきは大好きなゴヤの‘マヌエル・オソーリオ・デ・スーニガ’。この可愛すぎる男の子をみるとゴヤに惚れ直す。

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2018.01.19

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その六

Img     ラ・トゥールの‘女占い師’(1632~35年)

Img_0003     ラ・トゥールの‘マグダラのマリア’(1638~43年)

Img_0001     フェルメールの‘水差しを持つ女’(1662~65年)

Img_0002     レンブラントの‘ホメロス像をみるアリストテレス’(1653年)

METには絵画鑑賞の醍醐味が味わえる部屋がいくつかある。そのひとつがカラヴァッジョとラ・トゥール(1593~1652)が並んでいるところ。画家の全作品を見渡してその出来映えはどうかという見方をするなら、ラ・トゥールの2点のほうがカラヴァッジョの4点より価値が高い。

その絵は風俗画の傑作‘女占い師’とろうそくの光と静謐さに心が震える‘マグダラのマリア’。この2点がフランスでなくアメリカの美術館にあるというのがアメリカの美術環境の豊かさを物語っている。METだけでなく、ワシントンのナショナルギャラリーも4点ある‘マグダラのマリア’のひとつを所蔵しているし、テキサス州フォートワースにあるキンベル美でも思わず一人々の姿をじっとみてしまう‘クラブのエースを持ついかさま師’が目を楽しませてくれる。

フェルメール(1632~1675)が展示されている部屋もフェルメール好きにとってはたまらない空間だろう。なんと5点もある。何回も書いているが、NYはフェルメールの聖地ともいえる。METでうっとりし、すぐ近くの邸宅美術館、フリック・コレクションへ移動するとまた3点みれる。合計8点。さらに、ワシントンまで足をのばせばさらに4点が加わる。アメリカ東海岸の旅にでるとフェルメールの通になれること請け合い。

METのフェルメールでぞっこん参っているのが‘水差しを持つ女’、マウリッツハィスにある‘真珠の耳飾りの少女’とともにこの絵がMy‘ベストフェルメール’。3,4年前日本にやって来たとき、まわりにいる西洋絵画ファンにこの絵の魅力をPRしまくった。そして、‘だまされる能力も大事だよ!’とつい余計なことまで言ってしまった。

ヨーロッパでもアメリカでも大きな美術館を訪問するとレンブラント(1606~1667)にどっと遭遇する。METもその例に漏れず、15点でてきた。そして、ワシントンナショナルギャラリーにも16点あった。‘ホメロス像をみるアリストテレス’は全作品のなかでも5本の指に入る傑作。はじめてみたときレンブラントの肖像画の真髄をみた気がした。

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2018.01.18

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その五

Img_0002     カラヴァッジョの‘合奏’(1595年)

Img_0001     グエルチーノの‘ペリシテ人に捕われたサムソン’(1619年)

Img_0003     レーニの‘慈愛’(1630年)

Img    ルーベンスの‘ヴィーナスとアドニス’(17世紀)

METの絵画コレクションはルネサンス以降は美術本に載っている有名な作品がどどっと登場してくる。そのはじまりが高い人気を誇るカラヴァッジョ(1571~1610)。4点ある。‘合奏’,‘リュート弾き’、‘聖ペテロの否認’、‘聖家族’。

ワシントンのナショナルギャラリーにはフェルメールもラ・トゥールも揃っているが、カラヴァッジョはない。だから、METがダヴィンチはないがこちらにはカラヴァッジョもフェルメールもいっぱいあるよ、とどや顔かもしれない。

2年前、奇跡といってもいいカラヴァッジョ展が西洋美で開催された。作品の数はなんと11点、日本でこれほど多くのカラヴァッジョがみれるのだから天にも昇る気持ちになった。作品をコンプリートする道のりは長いが一枚でも多くみたい、そう思うと簡単にはくたばれない。

カラヴァッジョの影響も強く受けているグエルチーノ(1591~1662)の‘ペリシテ人に捕われたサムソン’は3年前ようやく遭遇した。その年、日本でも回顧展があったから、絵の前では敏感に反映した。グエルチーノはやはりこういうカラヴァッジョの描き方を意識した作品がぐっとくる。回顧展に出品されていたものよりこの絵とボストン美にあるもののほうに強く惹かれる。

グエルチーノ展があったのでレーニ(1575~1642)もやってくれないかと思うが、これは実現しないだろう。でも、レーニは当時おおいにもてはやされた大画家。そのため、海外の美術館をまわるとよくでくわす。だが、どういうわけか‘慈愛’はまだ済みマークがついていない。見逃すはずはないのだが、目にとまらなかった。

バロックの王、ルーベンス(1577~1640)はアメリカではどの美術館へ出かけても大きな絵はみれない。METにあったのは10点くらい、一番のお気に入りは‘ヴィーナスとアドニス’、狩りに行こうとするアドニスの足をもって引き留めようとしているクピドの姿がなんとも可愛いい。

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2018.01.17

訪日外国人の消費額 年間4兆円を超える!

Img_0001_2     1月17日付朝日新聞より

観光庁の発表によると昨年、日本を訪れた外国人による消費額は年間4兆円を超えた。日本の百貨店の売り上げが全体で5.6兆円くらいだから、観光客が使う金額はこれに迫りつつある。12日にでた訪日客の数は最多の2869万人で前年比19.3%増の高い伸びだった。

これをもとにすると一人あたりの消費額は平均15.4万円(前年比1.3%減)。どこの国が多く使っているかを見てみると、ベスト5は次のとおり。
1.中国         23万円
2.オーストラリア    22.6
3.英国         21.5
4.スペイン       21.3
5.フランス       21.2

昨年京都や奈良へ久しぶりにいったが、前と比べ外国人観光客の多さに目を見張らされた。京都では移動に欠かせないバスの中は大勢外国人がいた。この光景はこうした超人気の定番観光地だけでなく、各地にある自慢の名所、旧跡でもみられるようになっているらしい。

昼のワイドショーに兵庫県の城崎温泉にやってくる外国人が年々増加しているという話がでてきた。ここは一度行ったことがあるが、外国人の間で温泉に入るのが人気になっているという。ツアーの組み方がなかなか上手い。まず、神戸牛を満喫した後、日本一のお城、姫路城へ行き、そのあとは日本海側の名湯、城崎温泉で一泊する。このルートなら外国人の心をわしづかみにする。

また、こんな話もある。有楽町のガード下の居酒屋にも観光客がどんどん足を運んでいるようだ。インタビューされたヨーロッパからの客はおいしそうに焼き鳥やもつを食べ、生ビールでのどをうるおしていた。海外のガード下とちがって、清潔で安全な場所だから、気軽にでかけられる。しかも、食べ物は安くて美味い。近い将来、外国人だらけになるかもしれない。

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2018.01.16

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その四

Img_0004     ブリューゲルの‘穀物の収穫’(1565年)

Img_0001          ウェイデンの‘j受胎告知’(1464年)

Img  ギルランダイオの‘聖クリストフォロスと幼児キリスト’(15世紀)

Img_0002     ホルバインの‘ヴュディッヒ家の人の肖像’(1532年)

画家への思い入れが強くなると描かれた作品を全部みたくなる。そのひとりブリューゲル(1525~1569)は昨年、長年気になっていたボイマンス美蔵の‘バベルの塔’が運よくみることができた。あと3つくらいみたいのだが、当面のターゲットとしているのはベルリン国立絵画館にある‘ネーデルランドの諺’。

アメリカの美術館が所蔵するブリューゲルは3点、METでは‘穀物の収穫’が楽しめる。この絵で印象深いのは木の下で足を広げて休息をとっている男、これと同じような姿をブリューゲルはミュンヘンのアルテ・テークにある‘怠け者の天国’では聖職者にさせている。

北方絵画で描かれる‘受胎告知’はみなよく似ており、ウェイデンの作品でも聖母と天使の距離が近いのが特徴。そして、キリストをみごもるという大事な話なのに緊張感はあまりなく、そのことは横においてふたりの女性が親しげに部屋のなかでくつろいでいる感じ。

2015年METを訪問したとき、必見リストに入れていたのがギルランダイオ(1449~1494)の‘聖クリストフォロスと幼児キリスト’、大きなフレスコ画だが、ここに描かれているのも大男、すぐ頭に浮かんだのがガリバー。絵画をみていると時空をいろいろとびまわる。

この画題の作品はほかにみたことがなかったが、昨年のボイマンス美にはボスの同名の絵が出品された。こちらはギルランダイオとは対照的に巨人というイメージがしない聖人。

ブロンズィーノの肖像画同様、大変惹きつけられるのがホルバイン(1497~1543)の男性の絵。この人物はホルバインがロンドンにいたときにつきあっていたドイツの商人。じつにリアルな描写でまるで目の前に本人がいるよう。

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2018.01.15

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その三

Img     ボッティチェリの‘受胎告知’(15世紀)

Img_0004     ブロンズィーノの‘若い男の肖像’(1540年)

Img_0001     ヴェロネーゼの‘マルスとヴィーナス’(1570年代)

Img_0002     ロットの‘ヴィーナスとクピド’(1520年代)

ルネサンス絵画のなかで特別の輝きを放っているボッティチェリ(1445~1510)、2年前のちょうど今頃から3ヶ月弱にわたって東京都美で一級の‘ボッティチェリ展’が開催され目を楽しませてくれた。目玉として登場した‘書物の聖母’の精緻に描かれた金の細かい線が今も目に焼きついている。

そのとき、METにあるボッテイチェリの‘聖ヒエロニムスの聖体拝領’の別ヴァージョン(ミラノ個人蔵)が出品された。アメリカの美術館でボッテイチェリを見る機会は限られているのでこういう作品に出会うとすぐ反応する。METにはもう一枚お馴染みのテーマ‘受胎告知’がある。左から放射状にさしこんでくる光をみるとこれは確かに宗教画なんだと、気持ちは自然に静まり深い沈黙の世界に入る。

男性の肖像画をとりあげることはご存知のように少ない。だが、ときどきインパクトが強いのでいつか取り上げようと思わせる人物に出会う。ブロンズィーノ(1503~1572)の‘若い男の肖像’もそんな一枚。METからそう遠くないところにあるフリックコレクションにもこれと同様にとてもいい若い貴族の肖像が響き合うように飾られている。そのため、フィレンツェのウフィッツイに瞬間移動したような気分になる。

METのコレクションの質の高さをみせつけるのはほかにもたくさんある。ヴェネツィア派のヴェロネーゼ(1528~1588)の‘マルスとヴィーナス’は見事な寓意画でここにあるティツアーノやティントレットを上回る出来映え。この絵やロンドンのナショナルギャラリーにある連作‘愛の寓意’はプラハの皇帝ルドルフ2世の注文によって描かれた。

ロレンツォ・ロット(1480~1556)はヴェネツィア生まれの画家なのに、ティツィアーノとは争う土俵を変えマルケ地方の都市などで制作に励んだ。ナショナルギャラリーやミラノのブレタ美にある作品が強く記憶に残っているが、‘ヴィーナスとクピド’も一度みたら忘れられないほどの強烈な磁力を放っている。

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2018.01.14

中島みゆきの♪♪名曲‘糸’にめぐりあった!

Img    1月12日(金)You Tubeに投稿された中島みゆきの‘糸’

You Tubeをサーフィンしてまだ聴いてないクラシックや日本の歌の名曲をほりだしている。そして、つい2日前の12日(金)にすばらしい曲にめぐりあった。

偶然にも中島みゆきの♪♪‘糸’がその日に投稿されたばかりだった。はじめは何気なしに他の歌手が歌う‘糸’を聴き、すぐ琴線にふれた。おいおい、こんないい歌を今まで知らなかったの、ダメじゃない。自分を責めたい気持ちになった。

こういういい曲はいろんな歌手がカバーして歌う。JUJU(知らない人、アクセス回数260万、)、平原綾香(260万)、クリスハート(805万)、おもしろいのが‘中学生男子が歌う、中島みゆきの糸’、これはアクセスがなんと576万回、素人ビデオだが歌っている生徒はなかなか上手い!また、自衛隊の歌姫が歌う‘糸’というのもあった。

そうこうしていると、なんと中島みゆき本人が歌っている映像がでてきた。お姫様みたいなイメージだが心に響く歌を力強く唄う中島みゆき、美空ひばりが日本の歌謡界の女王なら、中島みゆきはニューミュージックの真の歌姫。この‘糸’は1992年につくられたというから、ずいぶん前からあった曲。

そのためか、紅白歌合戦で本人ではなくほかの歌手が歌ったのを聴いたような記憶がかすかにある。今じんとくる歌詞に心を揺すぶられている。

   ♪♪なぜめぐり逢うのかを
    私たちはなにも知らない

    いつめぐり逢うのかを
    私たちはいつも知らない

    どこにいたの 生きてきたの
    遠い空の下 ふたりの物語

    縦の糸はあなた 横の糸は私
    織りなす布は いつか誰かを
    暖めうるかもしれない

リフレインされるさびの‘縦の糸はあなた 横の糸は私’はこれから何度も口ずさみそう。中島みゆきに乾杯!

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2018.01.13

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その二

Img     ラファエロの‘聖者と王座の聖母子’(1505年)

Img_0004     ベリーニの‘聖母子’(1480年代)

Img_0002     パオロの‘世界の創造と楽園追放’(15世紀)

Img_0001     サセッタの‘東方三博士の旅’(1435年)

絵画の鑑賞に熱が入りだしたころはTVで放送される美術番組は欠かさずみて、作品や美術館の情報を貪欲に仕入れていた。最近は美術館巡りの番組はなくなったが、以前はこうしたシリーズに有名な美術館が登場した。

METが特集されたときは定番の名画の見どころ加え所蔵作品が美術館にどういう経緯でもたらされたかがわかるコレクター物語にも話が及んでいた。こういうガイダンスは頭によく残るので実際館内をまわる際はすごく役立った。

ルネサンス絵画に熱心ならダ・ヴィンチとラファエロが気になるが、METには残念ながらダ・ヴィンチはない。だが、ラファエロ(1483~1520)は20歳のとき描いた‘聖者と王座の聖母子’がある。これに対し、ワシントンのナショナルギャラリーはダ・ヴィンチの‘ジネヴラ・デ・ベンチ’とラファエロの‘アルバの聖母’をどんと飾っている。だから、この二人に関してはMETは目をつぶってね、というしかない。

ヴェネツィア派の大親方、ベリーニ(1434~1516)はアメリカ人コレクターはしっかり集めており、‘聖母子’も魅了される一枚。顔をちょっと傾けてこちらをみる聖母の目が強く印象に残った。この表情は普通の女性そのもの、宗教色がないのは幼児キリストも同じ。なんとも可愛い赤ちゃん。

TV番組の解説が頭の中によく入っているのがともにシエナの画家、パオロ(1400~1482)とサセッタ(1392~1450)が描いた‘世界の創造と楽園追放’と‘東方三博士の旅’、二人の絵を見る機会はきわめて少ない。これまで出会ったのを記憶しているのはMET以外ではルーヴルとロンドンのナショナルギャラリーくらい。

パオロの絵はおもいろい工夫がされている。世界の創造とあの楽園追放の二つの話が一緒に描かれている。気を引くのは太陽系の天体の軌道を連想させる‘世界の創造’、ケルビムの雲に乗ってやってきた神と何層にも重なる円の組み合わせは一度みたら忘れられない。

‘東方三博士の旅’のみどころは三博士たちが山を下っているように描いているところ。旅人たちがただ横に移動するより、こうした地形のアップダウンのなかを歩いている姿のほうがいかにも長い道中を進んできたという印象を与える。

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2018.01.12

美術館に乾杯! メトロポリタン美 その一

Img_0003_2    セントラルパークの一角にあるメトロポリタン美

Img     ファンエイクの‘キリストの磔刑、最後の審判’(1430年)

Img_0002     クリストゥスの‘カルトゥジオ会修道士の肖像’(1446年)

Img_0001     カンピンの‘受胎告知’(1425年)

パリのルーヴルとともにこれぞ美術館!という感じがするのがNYのメトロポリタン美(以下MET)。ここを訪問するのがNY観光のハイライト。NYにはいい美術館がたくさんあるが、時間がないとだいたいはここ一本にしぼって、あとはブロードウエイでミュージカルを楽しむ人が多い。

収蔵されている美術品は絵画から彫刻、工芸、家具、写真、武器、甲冑、、と多岐にわたっているので、一日ではとうてい見きれない。だから、ルーヴル同様、美の真髄にふれいい気持になりたければ何度か訪問して心に響く名品を少しずつ増やしていくほかない。

これまで何回か訪問したが、鑑賞の対象はどうしても絵画が中心となる。そして、狙い目の最初にくるのが印象派、アメリカの大きな美術館はどこへ行っても質の高い印象派とポスト印象派の傑作が楽しませてくれる。METでも美術本に載っている超一級の作品がここにもあそこにも飾られている。

印象派の前の古典絵画やバロック、ロマン派、ロココなどにもみるべき名画が目白押しだが、ワシントンナショナルギャラリーと較べて北方絵画がなかなか充実している。そのなかで最も印象深いのがファン・エイク(1390~1441)が初期に描いた縦長の板絵‘キリストの磔刑、最後の審判’。

ファンエイクお得意の細密描写に視線が集中するが、ギョッとさせられるのが右の‘最後の審判’の真ん中にでてくる髑髏、大天使ミカエルが背中に乗っており、髑髏の下は恐ろしい怪物がうごめく地獄の世界。ファンエイクの作品でこれほど怪奇に満ちた絵はほかにない。

ファンエイクの写実主義の影響を強く受けたクリストゥス(1415~1476)の修道士の肖像には見逃せないものが描かれている。それは下の額縁のところにとまっているハエ(拡大で)、このこまかい芸をつかっただまし絵に思わず足がとまった。

カンピン(1374~1444)の‘受胎告知’の三連祭壇画がみれるのは別の場所にあるクロイスターズ、この絵のほかにも有名な‘一角獣のタピスリー’があるので、またNYへ行く機会があったらでかけてみるつもり。

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2018.01.11

モネやゴッホのように回顧展の多い日本人画家!

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日本画家と洋画家を一緒に並べてみて、誰の回顧展がよく開かれているだろうか、今年はその筆頭にあげられる画家の作品がまた結集する。東近美が開催するのが横山大観(1868~1958)、会期は4/13~5/27。そして、もう一人のビッグネームは東山魁夷(1908~1999)。この回顧展については秋あたりと思っているが、いつ、、どこの美術館かまだ情報が入ってこない。

大観展は欠かさず足を運んでいるが、この前は2013年横浜美で開かれた‘横山大観展 良き師、良き友’。2年前多くあった図録は整理してMy大観図録を3冊つくったから、東近美へでかけても図録は購入しないことを今から決めている。

東山魁夷は大観や春草のように一生つきあっていく画家、これまで3回ほど大きな回顧展を体験した。最後にみたのが生誕100年となる節目の年、2008年に東近美で行われたもの。それからちょうど10年経った。また心にしみる風景画に出会えるのが嬉しくてたまらない。

今年は世界にその名を轟かした藤田嗣治(1886~1968)の回顧展も開催される。東京都美のつくったチラシによると今年が藤田の没後50年にあたっているので大回顧展を行うと気合が入っている。まだみていない作品がたくさんでてくる予感がするのですごく楽しみ。

この藤田嗣治展は21世紀に入ってからはよく行われている。ざっとふりかえってみると、
★2006年 ‘生誕120年 藤田嗣治展’(東近美)
★2008年 ‘没後40年 レオナール・フジタ展’(上野の森美)
★2009年 ‘レオナールフジタ展ーよみがえる幻の壁画たち’(そごう美)
★2010年 ‘藤田嗣治展ー東京・ニューヨーク・パリ’(目黒区美)
★2016年 ‘レオナール・フジタとモデルたち’(川村記念美)

2016年には出かけなかったが、名古屋市美と府中美でも回顧展があったと記憶している。


 


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2018.01.10

今年はモネの当たり年!

Img_2     ‘草上の昼食’(1866年 プーシキン美)

Img_0001     ‘睡蓮の池、緑の反映’(1926年 ビュールレ・コレクション)

Img_0002_2     ‘白い睡蓮’(1899年 プーシキン美)

現在、西洋美で開催中の‘北斎とジャポニスム’(10/21~1/28)をすでにみられた方は北斎の西洋美術へ与えた影響の大きさをズシンと感じると同時に極上の印象派展を満喫されたのではなかろうか。

そのなかで作品が多く飾られているのがモネ(1840~1926)、全部で12点。これはミニ‘モネ展’のようなもの。しかも、感心するのが作品の質の高さ。流石、馬淵館長! 抜かりなくオルセー、シカゴ、マルモッタンからもいい絵を集めている。

モネ好きの楽しみ方はだいたい同じだろう。まず、この‘北斎とジャポニスム’をしっかり目に焼きつけ、次の‘至上の印象派展 ビュールレ・コレクション’(2/14~5/7、国立新美)にでてくる初来日の‘睡蓮の池’を熱く待つ。これは高さ2m、横4mという大作というから見ごたえがありそう。

そして、そのあともミューズの贈り物が待っている。今度は東京都美の‘プーシキン美展ー旅するフランス風景画’(4/14~7/8)。ここに登場するのはモネの初期の作品、‘草上の昼食’。チラシにはこれが大きく載っている。2010年、パリのグランパレで開かれた大モネ展にもオルセーにあるものと一緒に展示され話題になった。その絵が日本にやってくるのだからたまらない。さらに‘白い睡蓮’も再登場。

この3つの展覧会に足を運ぶとモネはなんと15点にもなる。プーシキン美展が終わるとすぐあと横浜美でモネ展がはじまる。会期は7/14~9/24。チラシを入手してないのでどんな作品で構成されるのかわからないが、横浜美は印象派展なら定評があるのできっといい絵が並ぶにちがいない。期待して待ちたい。

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2018.01.09

日本にまだやって来てないアンリ・ルソー!

Img     ‘私自身、肖像=風景’(1890年 プラハ国立美)

Img_0001     ‘豹に襲われる黒人’(1910年 バーゼル美)

Img_0002     ‘ジュ二エ爺さんの馬車’(1908年 オランジュリー美)

絵画鑑賞を長続きさせるコツはこだわりの画家をもつこと。その画家が描いた作品を全部みようとすると半端じゃない時間がかかる。すると、長生きせねばと思う。

アンリ・ルソー(1844~1910)は画集に載っている作品をコンプリートしようと夢見ている画家のひとり。日本にもルソー好きが大勢いるにちがいない。ファンの皆が望むのは日本でルソー展が開かれること。でも、これは大変難しい。

21世紀に入ってからは2回大きな回顧展が開かれた。2006年に20年ぶりにパリのグラン・パレで行われ、2010年にはスイス・バーゼルにあるバイエラ―財団美でもあり、ともに大盛況だったと報じられている。それから8年経ったのでまたどこかの美術館で企画されているかもしれない。

ルソーの人気が世界的に上昇しているのにあわせて日本にもこれまでけっこういい作品がやって来ている。ざっと上げてみると、

★‘蛇使いの女’、‘戦争’ (オルセー美)
★‘眠るボヘミアン’、‘夢’ (MoMA)
★‘詩人に霊感を与えるミューズ’ (プーシキン美)
★‘ピエール・ロティの肖像’ (チューリヒ美)
★‘こどものお祝い’ (ヴィンタートゥール美)
★‘入市税関’ (コートールド美)
★‘ライオンの食事’ (メトロポリタン美)

★‘虎と水牛の戦い’ (クリーブランド美)
★‘陽気なおどけものたち’ (フィラデルフィア美)
★‘虎に襲われる兵士’、‘熱帯の森を散歩する女‘ (バーンズコレクション)
★‘砲兵たち’ (グッゲンハイム美)
★‘花瓶の花’ (オルブライト=ノックス美)
★‘ノートル・ダム’ (フィリップス・コレクション)

これだけ多くの絵が登場していると、ついまた期待したくなる。昨年、プラハからミュシャの‘スラブ叙事詩’がやって来た。プラハの美術館とは深い絆ができた。となると、次はルソーの‘私自身、肖像=風景’も、となる。この絵がまたみれたら最高。

バーゼル美展を強く望んでいるが、なかなか実現しない。この美術館自慢のひとつが‘豹に襲われる黒人’、図版で目に焼きつけているがいつか本物と対面したい。

ルソーを7点も所蔵しているパリのオランジュリー美、‘ジュ二エ爺さんの馬車’を貸し出してくれたら嬉しいんのだが、どうだろうか。

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2018.01.08

夢の‘コンスタブル展’!

Img     ‘跳ねる馬’(1825年 ロンドン ロイヤル・アカデミー)

Img_0001     ‘水門を通過する舟’(1826年 ロイヤル・アカデミー)

Img_0002     ‘麦畑’(1826年 ナショナルギャラリー)

年のはじめはこんな画家の回顧展があったらいいなと、夢想している。まあ、それはだいたいが夢のままだが、たまに実現することがある。3年前、2度目のカラヴァッジョ展がみたい、とつぶやいたらなんと2016年に開催された。そんなこともあるので、‘夢の展覧会’という帆はなるべく高く掲げておきたい。

ターナー(1775~1851)とコンスタブル(1776~1837)はイギリスではどっこいどっこいの人気があり、コンスタブルの方が好きというファンも結構いる。ところが、日本で回顧展が行われるのはターナーばかり、2013年に東京都美で開かれ、今年は損保ジャパン美に巡回してくる(4/24~7/1)。

ターナーは好きなので何度も回顧展が開かれるのは嬉しいに決まっているが、心の中ではコンスタブルを一度はやってよ、という思いが強くある。アメリカの美術館をまわってみて感心するのはターナーだけでなくコンスタブルのいい絵が飾られていること。

回顧展を行うとなるとイギリスの美術館が所蔵するものが軸となるが、こうしたものを揃えアメリカにある作品などを集めてくれば立派なコンスタブル展になる。これにチャレンジしてくれる美術館があると信じているのだが、はたして。

トライしてほしいのはロンドンのロイヤル・アカデミーにある‘跳ねる馬’、この絵をみたくて2010年に再訪したのに運悪く展示されてなかった。ガックリ!ものごとは思い通りにはいかない。同じくロイヤルアカデミー蔵の‘水門を通過する舟’は2003年、六本木の森美術館がオープンしたとき出品された。大変魅了されコンスタブルが忘れられない画家になった。

コンスタブルはテート・ブリテンやナショナルギャラリー、ヴィクトリア&アルバート美へ出かけるとおおいに楽しめる。ロイヤルアカデミーへ行く前に入館したナショナルギャラリーで遭遇したのが‘麦畑’、コンスタブルはこの絵ともう一点しかなかったが、どちらも心に残る名画だった。

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2018.01.07

近づいてくるプーシキン美!

Img_0002    モスクワにあるプーシキン美

Img     セザンヌの‘マルディ・グラ’(1890年)

Img_0001     ゴーギャンの‘マンゴーとタヒチの女’(1896年)

Img_0003     ピカソの‘ヴォラールの肖像’(1910年)

世界には立派な美術館がたくさんあるが、そのなかには日本との相性がとても美術館がある。アメリカだとボストン美、そしてヨーロッパはパリのルーヴル、オルセー、マドリードのプラド、アムステルダムとクレラー=ミュラーにあるゴッホ美、ウイーン美術史美、ロシアのエルミタージュとプーシキン。

はじめてロシアへ行ったとき、モスクワで入館したのはトレチャコフ美で印象派コレクションで有名なプーシキン美は行程に入ってなかった。そのプーシキン、まだ訪問していないのに日本で過去に2回名作を見る機会があった。そして今年もまた東京都美で‘プーシキン美展’(4/14~7/8)が開催される。

大きなチラシには目玉となっているモネの‘草上の昼食’などがどどーんとでているが、関心の的は昨日書いたように追っかけリストにあげているセザンヌとアンリ・ルソーの絵。5年前、横浜美であったプーシキン美展ではゴーギャン、ルノワール、ゴッホ、マティス、アンリ・ルソーに魅了されたが、今度も相当テンションが上がりそう。

これほどいい絵が日本でみれるとついこう思ってしまう。もうモスクワは行かなくていいか、また何年かしたらまだ見てない絵も来るかもしれないし、と。だから、じっと日本で待っているのが賢い選択かもしれない。その一方で、みたくてしょうがない絵は美術館が絶対貸し出してくれないという懸念も強い。その絵とは、

★セザンヌの‘マルディ・グラ’(1890年)
★ゴーギャンの‘マンゴーとタヒチの女’(1896年)
★ピカソの‘ヴォラールの肖像’(1910年)

2015年に2度目のフィラデルフィア美訪問をはたしたとき、次のターゲットはプーシキンに決めた。モスクワを再訪してプーシキンでこの3点をみたらビッグ美術館巡りはコンプリートする。だから、なんとかやりくりして実現したい。

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2018.01.06

秋のお楽しみはムンクとフェルメール!

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Img_0001  フェルメールの‘牛乳を注ぐ女’(1659年 アムステルダム国立美)

Img_0002     フェルメールの‘音楽の稽古’(1659年 ベルリン国立美)

追っかけリストに載せている日本美術は時間が経つとともにペースは遅いがひとつふたつと済みマークがついていく。これに対し、西洋美術は幸運な鑑賞が訪れる機会は日本画とそう変わらないペースでやってくるが数が多いため夢の作品はまだ沢山残っている。

前半の展覧会に登場する待望の絵は4点、
★セザンヌの‘赤いチョッキの少年’  ビュールレコレクション展(2/14~5/7) 
★セザンヌの‘サント=ヴィクトワール山’  プーシキン美展(4/14~7/8)
★ゴッホの‘日没を背に種をまく人’  ビュールレコレクション展
★アンリ・ルソーの‘馬を襲うジャガー’   プーシキン美展

では、後半はどんなミューズの贈り物があるか、嬉しい絵に2点ありつける。東京都美で行われる‘ムンク展’(10/27~1/20)出品される‘叫び’。これはムンク美が所蔵するもの。美術の本に載っているのはオスロ国立美にある‘叫び’。このムンク美のものは初来日とあるが、10年以上前に出光美にやって来たとインプットされている。実際に展覧会をみていないので情報が混線しているのかもしれない。

もうひとつはフェルメールの‘紳士とワインを飲む女’、10月上野の森美にフェルメールが8点も集結する。会期は10/5~2/3、なんと4ヶ月のロングラン興行!これは大変な人気になりそう。このフェルメール展の目玉は最も有名な‘牛乳を注ぐ女’。そして、ありがたいのは8点のなかにベルリンにある‘紳士とワインを飲む女’が入っていること。

むろさんは2016年ベルリンでみられたというが、2年遅れで共有できそう。この絵が目に入るとフェルメールの未見は‘取り持ち女’(ドレスデン絵画館)と‘音楽の稽古’(バッキンガム宮殿王室コレクション)の2点だけになる。カラヴァッジョとちがいコンプリートにこだわっているわけではないのでじっと日本で待つ作戦。はたしてやって来るか。

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2018.01.05

ミューズに願いをこめて!

Img_0001         長澤芦雪の‘降雪狗児図’(18世紀 逸翁美)

Img_0003     尾形乾山の‘定家詠十二カ月和歌花鳥図 薄・鶉図’(根津美)

Img_0002     尾形乾山の‘八橋図’(重文 18世紀)

Img_2     尾形乾山の‘銹絵雪笹文手鉢’(滴翠美)

まだ、美術館へ出かける日が決まっていない。東博で1/16からはじまる‘仁和寺と御室派のみほとけ’(3/11まで)が頭にあるが、チラシに大きくでている葛井寺の国宝‘千手観音菩薩坐像’が登場するのは後半の2/11からとなっている。

仁和寺にあるお宝はほとんどみているので今回はパスでもいいのに、この千手観音がみれるとあらば見逃すわけにはいかない。じつは一度みたことがあり、千手観音という仏像に開眼したのはこれをみたから。数えきれほどの手、手、手、、、このインパクトが強烈。再会が楽しみなのでこの展覧会は2/11以降の出動となりそう。

というわけで美術鑑賞はまだアイドリング状態なので、‘追っかけリスト’をじっとながめて今年対面が叶いそうな作品を夢想している。勝手な候補はいくつかあるが、可能性がありそうなのは長澤芦雪(1754~1799)の‘降雪狗児図’。

昨日プレビューしたのは前半の展覧会に絞ったものだったが、秋まで広げてみると五島美の特別展‘逸翁と古経桜’(10/20~12/9)に大阪にある逸翁美のコレクションが出品される。ここにこの犬の絵が入っていれば申し分ない。はたして、

根津美で行われる‘光琳と乾山展’(4/14~5/13)に尾形乾山(1663~1743)の‘定家詠十二カ月和歌花鳥図 薄・鶉図’がでてくることは確実。これまで展示替えなどでこの鶉と縁がなかった。漸く連作がコンプリートしそう。

あとは個人蔵の‘八橋図’と‘銹絵雪笹文手鉢’といったオマケがついているかどうか。ここは根津美のブランド力の期待したいところ。もちろん、ミューズへの祈りは欠かせない。

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2018.01.04

謹賀新年 2018年前半展覧会プレビュー!

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Img_0001_2      円山応挙の‘狗子図屏風’

今年も拙ブログをよろしくお願いします。まずは出かける可能性の高い展覧会の情報から。
★西洋美術
ビュールレコレクション展  2/14~5/7       国立新美
プラド美展         2/24~5/27      西洋美
ヌード展          3/24~6/24      横浜美
プーシキン美展       4/14~7/8       東京都美
ターナー展         4/24~7/1       損保ジャパン美
ブラック展         4/28~6/24      パナソニック美
肖像芸術展          5/30~9/3      国立新美
エッシャー展         6/6~7/26      上野の森美
ミケランジェロ展       6/19~9/24     西洋美

★日本美術
仁和寺展           1/16~3/11     東博
美人画展           3/31~5/6      東芸大美
池大雅展           4/7~5/20      京博
横山大観展          4/13~5/27     東近美
名作誕生           4/13~5/27     東博
光琳と乾山展         4/14~5/13     根津美
竹久夢二展          5/19~7/1      東京駅美

(注目の展覧会)
昨年と同じく関心の高い展覧会は西洋画のほうに多い。とくに期待しているのは‘ビュールレコレクション展’、セザンヌの‘赤いチョッキの少年’にもうすぐ会えると思うとワクワクする。セザンヌは‘プーシキン美展’でも‘サント=ヴィクトワール山’が登場する。とても楽しみ。

‘ブラック展’は待ち望んだもの。どんな作品がでてくるのか、また、以前紹介した‘ターナー展’は幸運なことに損保ジャパン美に巡回してくる。ターナーの海洋画に最接近したい。

日本画は待望の‘池大雅展’が京博で行われる。隣の方はそのあと伏見稲荷に行こうといっている。外国人観光客に高い人気を誇る観光スポットだから、その様子も肌で感じてみたい。

今年の干支は狗、犬といえば円山応挙がすぐ思い出される。応挙が描く犬は本当に可愛い。

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