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2017.11.27

美術館に乾杯! ボストン美 その三

Img_0001     ルーベンスの‘ムーレイ・アーマド’(1610年)

Img_0002     ベラスケスの‘詩人ルイス・デ・ゴンゴラの肖像’(1622年)

Img     レンブラントの‘アトリエのなかに自画像’(1629年)

Img_0003     グエルチーノの‘バビロンの反乱を知らされるセミラミス女王’(1624年)

アメリカの美術館にあるルーベンス(1577~1640)はルーヴルやミュンヘンのアルテピナコテークなどに飾ってるような大きな絵に出会うことはなく、ほとんどが普通サイズのもの。そのなかでボストンでみたのは異色の肖像画。描かれた人物はアラブ人。

ローマで絵の修業をしたルーベンスは1608年に母親が亡くなったのを機に故郷アントワープに戻って来る。この絵が描かれたのはその2年後、当時アントワープは交易で大いに栄えた港町。そのため、アフリカの人やアラブの商人たちも大勢いた。以前訪問したオランダのマウリッツハイス美では黒人を描いたものに遭遇した。ルーベンスは心が広くそうした異国の人々もモデルにしていた。

スペイン絵画ではまずエル・グレコが肖像画の流れをつくり、それをベラスケス(1599~1660)とゴヤが受け継いでいく。4点みたベラスケスのなかでぐっとくるのは日本でも公開された‘詩人ルイス・デ・ゴンゴラの肖像’。国王とはちがって表現に脚色は一切なく、詩人の内面までよくとらえている。

古典絵画とそのあとのバロックまでをふくめて作品の数が最も多いのはレンブラント(1606~1669)で6点あった。‘アトリエのなかの自画像’は縦25cm、横32cmの小品だが、自画像シリーズの一枚として画集には必ず載っている作品だから思わずじっとみてしまう。印象深いのはキャンバスの後ろにできた影。レンブラントの魅力はやはり光の描写。

2015年西洋美で回顧展があったグエルチーノ(1591~1666)、この展覧会で多くの作品をみたのでその年の暮れボストンで遭遇した‘バビロンの反乱を知らされるセミラミス女王’にも敏感に反応した。傑作のひとつではなかろうか。

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コメント

そういえば四大陸がありますね。
傑作とおもいます。あまり大きくはないですが
写真で ルーベンスの四大陸に感動した若い頃を思い出してます。
これがヨーロッパか と思いました。

そしてルーブルでみた ルーベンスの部屋!Σ
マリー ド メヂチの上陸
これがヨーロッパなのだ。
と、おもいました。

投稿: baroque | 2017.11.30 22:16

to Baroqueさん
アメリカにあるルーベンスはこのアラブ人と
ワシントンにあるライオンの絵がすぐ思い
浮かびます。

ルーヴルはやはりマリードメディシスの連作
ですね。大きい絵ならルーベンスが一番です。

投稿: いづつや | 2017.12.01 00:18

ワシントンのライオンが気になりまして、さがしました。
この絵ですね。
私はナショナル美でみたのか、写真でみたのか区別がつきませんが、十分、納得できました。ピューリタンのお国 新大陸の国立美が持つにふさわしい いい絵ですね。どういう事情で海を越えたのでしょうか。ルーベンスと乾杯🍺🎶🍺🎶🍺

投稿: Baroque | 2017.12.04 01:22

to Baroqueさん
ルーベンスは河馬狩りの激しいところを描いた
りしていますので、こういうおとなしいライオン
は意外な印象を受けます。

しかも、サーカスの調教師のように何頭もの
ライオンに囲まれています。本当にユニークな
バロック絵画です。

投稿: いづつや | 2017.12.04 15:35

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