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2017.11.10

期待の‘北野恒富展’!

Img_0003         ‘鏡の前’(1915年 滋賀県近美)

Img_0002     ‘戯れ’(1929年 東近美)

Img_0001     ‘阿波踊り’(1930年 徳島城博)

Img     ‘松風’(1941年)

西洋画でも日本画でも女性を描いた絵に大変魅了されている。おおげさにいうと女性画を楽しむために絵画をみているといってもいい。だから、明治以降活躍した日本画家では誰が美人画の名手かはだいたいわかっている。

回顧展がよく開催されるのが京都画壇の上村松園(1875~1949)、そして東京の人気画家は鏑木清方(1878~1972)と伊東深水(1898~1972)。では大阪は誰か、生まれは金沢だが大阪で名をあげた北野恒富(1880~1947)。千葉市美では今、北野恒富の大回顧展(11/3~12/17)が開かれている。

今年は恒富の没後70年にあたる。で、回顧展が先月でかけたあべのハルカス美で6月に開催された。この情報を昨年知ったときは心が動いたが大阪なのでまあいいか、だった。だが、嬉しいことに千葉市美にも巡回することがわかり、楽しみにしていた。美術館に対する好感度がまた上がった。

恒富の代表的な作品は8割がたみているが、それらは前期(11/3~11/26)と後期(11/28~12/17)にわけて展示される。図録をみると恒富全部みせます!という感じ。最初の部屋にいいのが並んでいた。チラシに載っている‘鏡の前’、じっとみてしまう女性の立ち姿。黒の着物と赤の帯が目の大きい色白の女性をぐっとひきたてている。

北野恒富という画家を胸に刻ませるきっかけとなった絵が東近美にある‘戯れ’、久しぶりにみた。恒富の女性をとらえる視点はじつにユニーク、ここではカメラをいじっている日本髪姿の女性を斜め上からみている。こういうアングルで女性を描くという発想がスゴイ。そして、きれいなのが背景の緑のグラデーションで表現した楓。

‘松風’もいい感じの絵。足をだらっと前にのばした二人は画面の上に顔をだす松の木をみているのか、それともただ空をながめているのかわからないが、こんな光景を視線を後ろにとると家族のあたたかさと自然の美しさが伝わってくる。絵画には大きな力がある。

思わず足がとまったのが‘阿波踊り’、TVでよく映し出されるリズミカルな踊りの様子がよくとらえられている。これも正面とか横からではなく、報道のカメラマンが脚立の上にあがってシャッターをきるように上からの目線で描いている。

期待を上回るすばらしい回顧展だった。後期も出かけるかもしれない。

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