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2017.10.01

予想以上の大回顧展‘狩野元信展’!

Img     ‘四季花鳥図’(重文 16世紀 大仙院)

Img_0004     ‘真山水図’(16世紀 京博)

Img_0001     ‘白衣観音像’(16世紀 ボストン美)

Img_0002     ‘細川澄元像’(重文 永青文庫)

日本美術史のなかにプロ野球のジャイアンツのような存在なのが狩野派、最も有名なのは天才絵師狩野永徳。この永徳の祖父が狩野元信(1477~1559)。今、サントリー美で元信の大回顧展が開かれている(9/16~11/5)。

過去、永徳展や山楽・山雪展にめぐりあったが、狩野派を立ち上げた元信展が開催されるとは思ってもみなかった。これまで狩野派展のくくりで元信の作品をみてきたので、回顧展にまで結びつかない。だから、どれほどの数がでてくるのか、期待値はほどほどだった。

ところが、入館して出品リストに目を通すとこれ以上望めない作品が揃っていた。サントリーには元信が描いた人気作‘酒伝童子絵巻’があるから、学芸員は狩野派の家康である元信をどんと発信しようと思ったのかもしれない。充実したラインナップをみればその元信への熱いオマージュが伝わってくる。

花鳥画の傑作は水墨と装飾的な色使いを融合した‘四季花鳥図’、会期の前半はこの絵がら。鳥の胸の赤が強い磁力を発している。大仙院でこの鮮やかな赤をみて忘れられない一枚になった。後半はこれぞ狩野派、と見る者の心をとらえて離さない滝とくねった松の組み合わせがでてくる。

以前京博へ通っていたとき、よくお目にかかったのが水墨山水の‘真山水図’、思わず見惚れてしまうのは横描きの山水は縦の掛け軸より空間の広がりが感じられるから。長くみていた。

水墨画、花鳥画、肖像画、物語絵巻、なんでもこなす元信、その優れた才能は今回ボストン美から再度里帰りした‘白衣観音像’でもいかんなく発揮されている。数年前と同様、この観音像には200%魅了された。そして、最後のコーナーに飾ってあった‘細川澄元像’にも足がとまった。これは最近ご無沙汰している永青文庫の所蔵。細川家の家宝のひとつとなっている。

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