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2017.09.27

最高の‘運慶展’! 動の運慶

Img_0002_2     国宝‘毘沙門天立像’(1186年 静岡・願成就院)

Img_0003_2     ‘不動明王立像’(重文 1189年 神奈川・浄楽寺)

Img_2      国宝‘恵光童子立像’(1197年 和歌山・金剛峯寺)

Img_0004     l国宝‘世親菩薩立像’(1212年 奈良・興福寺)

春の‘快慶展’(奈良博)に続き、秋の日本美術の展覧会の目玉‘運慶展’が東博で昨日からはじまった。会期は11/26まで。早速出かけてきた。2日目だからまだ混んでないと思ったが、10時半に入ったら予想以上に観客が集まっていた。この土日は大勢の人が足を運びそう。

過去運慶(?~1223)の彫刻をまとまったかたちでみたのは3回くらいあるが、一度にお目にかかれるのはせいぜい片手くらい。今回はそれを大きく上回る22体。最高の‘運慶展’といっていい。そのなかで一番の収穫は静岡の願成就院にある国宝‘毘沙門天立像’、これまで縁がなかったがやっとみれた。目の鋭さもさることながら弾力性のある丸ぼったい頬がこれほど主張する毘沙門天像はみたことがない。

一度みたことのある‘不動明王立像’は森の石松というか片目のジャックというか右目は半開き。じつに個性的な不動明王、背景の激しく燃え上がる火炎が明王の怒りをすさまじさを象徴している。不動明王の感情を人間臭くリアルに表現する運慶の力量に圧倒される。

どの彫刻も光をいろんな角度からあて細部までよくみえるようにしてあるが、その演出が最も効果的に思えたのが‘八大童子立像’、かつて京博で開催された‘空海展’で現存する6体と対面したが、そのときのイメージがだいぶ消えていたので、このライトアップのおかげで一体々じっくりみることができた。一番ぐっときたのは眉間にしわを寄せ思いつめたように前方をながめる‘恵光童子’。

兄の無著の人気が高すぎて世親の存在感はどうしても薄くなる。これは顔の白い部分が無著にくらべて少ないことも関係している。顔の表情はきつく意志は強そう。‘静の無著’に対して‘動の世親’という感じ。

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コメント

いづつやさん、こんばんは。
私も二日目に行きました。
初日の状況をツイッターで調べて、朝一番が一番混むと思い、いったん落ち着く正午過ぎまで待って、午後から出かけて、閉館間際まで粘りました。閉館間際とか、おそらく夜間が比較的空いているのではないかと推測します。
ただし、テレビ番組で特集された後はますます混雑するでしょうね。

さて、運慶展は本当に素晴らしかったですね。
私も願成就院の毘沙門天の顔の玉眼と脂ぎったような艶やかでボリューム感のある頬の彫り方にほれぼれしました。
同じく、八大童子のうち、恵光童子の透き通った玉眼は、目を合わせると吸い込まれてしまいそうでした。
前半で体力を消耗して、最後まで体力が持たなかったので、何度か通いたいと思います。

投稿: 上野東京ライン | 2017.09.28 01:58

もう読まれましたか。WEB小説「北円堂の秘密」はグーグル検索で無料で読めます。北円堂繋がりで日本史の領域が広がります。

投稿: 大町阿礼 | 2017.09.28 17:34

to 上野東京ラインさん
彫刻は絵画とちがって立体物をぐるっとまわって
みるので人が大勢いても流れにのれば、わりと
じっくりみれるものですね。

毘沙門天と恵光童子を目に焼きつけました。今年は
春に奈良で快慶を楽しみ、今度は東博で最高の運慶展、
エポック的な彫刻鑑賞になりました。

投稿: いづつや | 2017.09.28 21:51

to 大町阿礼さん
‘北円堂の秘密’ですか、ノータッチでした。
情報ありがとうございます。

関心のある美術をベースにして当時の歴史に
思いをはせるというのは新鮮な刺激ですね。

投稿: いづつや | 2017.09.28 21:59

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