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2017.09.19

美術館に乾杯! シカゴ美 その七

Img     スーラの‘グランド・ジャット島の日曜日の午後’(1886年)

Img_0001     ロートレックの‘ムーラン・ルージュにて’(1892年)

Img_0003     ゴッホの‘ルーラン夫人’(1889年)

Img_0002     ゴーギャンの‘ノ・テ・アハ・オエ・リリ’(1896年)

先週、箱根の岡田美でみた歌麿の肉筆画三部作‘雪月花’のうち、‘品川の月’は高精細複製画だった。この絵を所蔵するフリーア美ではコレクションを美術館の外に出さないというのが決まりになっているため、こういう展示のスタイルとなった。

こうした門外不出扱いとなっている作品がもう一点インプットされている。それはシカゴ美に飾られているスーラ(1859~1891)の代表作‘グランド・ジョット島の日曜日の午後’、日本で待っていても絶対みれない。2008年アメリカ旅行ツアーに参加したのはこの絵と対面するためだった。

アメリカの在住している人ならシカゴへ足を運ぶのはそう難しいことではないだろうが、団体観光で出かけるとなるとNYやボストンと違ってシカゴが含まれているツアーが少ないため、シカゴ美には運がいくつも重ならないとたどりつけない。だから、スーラの用いた点描画法の最高傑作が目のなかに入った喜びを今でも噛みしめている。

作品の前では点描画の一番いい見方になるようにあまり近づきすぎないようにした。周りをみても最接近してみている人は少なく、皆ちょっと離れてじっとながめている。この絵はパッと見るとからくり人形を何体も左向きにさせて手前から奥のほうにむかって一定の間隔で置いていったような印象をうける。そして、不思議なのは音がまったく聞こえてこない。休日を楽しむ人々が大勢集まるパリの郊外の有名な行楽地というのに。

この絵をみてスーラの点描画を一点でも多くみたいと強く思うようになった。コンプリートにはまだとどかないが、画集に載っている主な作品はおおかたみることができた。今はアメリカの美術館にある2,3点が当面のターゲットだが、その可能性はかなり低い。でも、望みはもち続けることにしている。

印象派関連の作品でスペシャルな収穫はスーラ、カイユボットのほかにもう一人いる。ロートレック(1864~1901)、アメリカに数多くある油彩画のなかで最も魅了されているのはこの‘ムーラン・ルージュにて’とワシントンナショナルギャラリーにある‘シルぺリックでボレロを踊るマルセル・ランデール’。

‘ムーラン・ルージュにて’で目が点になったのは手前右で体の半分が画面からはみ出している踊り子の顔。下からのライトを受け浮かび上がった顔は不気味にも緑と白で描かれている。こんな色使いをするのだからロトレックの色彩感覚はスゴイ。浮世絵からヒントを得た構図とこの踊り子のアップの顔はこの絵に特別な魅力を与えている。

ゴッホ(1853~1890)とゴーギャン(1848~1903)はアメリカでも多くのコレクターに愛されれいるが、シカゴ美にもいい絵が揃っている。5点みたゴッホでお気に入りは‘ルーラン夫人’、現在東京都美に展示されているボストン美のものは最初に描かれたルーラン夫人でシカゴにあるのはこの絵をもとにして描かれた最初のレプリカ、ほかに3点ある。

シカゴのルーラン夫人はじつは2003年に日本にやって来た。5点あるなかでボストンとシカゴのものが一番いいというのが率直なところ。ゴッホが描いた女性の肖像画ではこの2点が最高ランクと勝手に決めている。このルーラン夫人のきりりとした目が心をとらえてやまない。

ゴーギャンの作品は2度目のタヒチで描かれたもの。現地の言葉でつけられたタイトルの意味は‘なぜ怒っているの’。女性たちの表情や姿とタイトルがすぐ結びつかないが、こうなっている。

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