美術館に乾杯! フィリップス・コレクション その三
ルノワールの‘舟遊びをする人たちの昼食’(1880~81年)
昨年印象派ファンの目をおおいに楽しませてくれたのはルノワール(1841~1919)、国立新美で開かれたルノワール展にオルセーにある‘ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会’が登場。ルノワールの最高傑作が日本で見れるのだから夢の展覧会が実現したといっていい。
ルノワールにはこの絵と同じくらいすばらしい作品がもう一枚ある。フィリップス・コレクションが所蔵する‘舟遊びをする人たちの昼食’。この絵も有り難いことに2005年日本にやって来た。だから、もしこのとき両親に連れられてこの傑作をみた中学生がいたとしたら、その子は11年後大学生か社会人になりたての年になりまたルノワールの名画を見る機会に恵まれたことになる。完璧なルノワール通になったにちがいない。
セザンヌ(1839~1906)の‘サンク=ヴィクトワーノ山’も美術館自慢のコレクション。似たような構図の絵がロンドンのコートールド美にもあるが、2枚ともセザンヌをコンプリートするためには欠かせないピース。どちらも日本で展示された。
アメリカの美術館がもっているセザンヌのいい絵でまだ日本に来ていないものは結構あるが、アバウトに夢想しているのはフィラデルフィア美にある‘大水浴図’と‘サンク=ヴィクトワール山’、どこかの美術館がチャレンジしてくれると嬉しいのだが、果たして。
スペイン好きで有名なマネ(1823~1883)、そのためスペインを舞台にした作品がいくつもある。‘スペイン舞踊’もそのひとつ。この絵をみるたびにエキゾチックなスペインへの思いがつのる。でも、昨年行ったばかりだから、次はだいぶ先になりそう。
西洋絵画で雪の光景を描いたものは数少ない、すぐ思い浮かぶのはブリューゲルとモネ、そしてシスレー(1839~1899)の‘ルーヴ・シェンヌの雪’。夏の時期に雪の絵をみるとかき氷とダブってくる。
| 固定リンク
コメント