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2017.08.20

美術館に乾杯! ハーシュホーン美 その四

Img_0003            ジャコメッティ

Img             アルプ

Img_0002             ケリー

Img_0001             リヒター

今年前半に行われた西洋美術関連の展覧会で注目していたものが4つあった。見た順番からいうとミュシャ、ブリューゲル、アルチンボルド、そしてジャコメッティ。このうち、ジャコメッティ(1901~1966)については11年前、神奈川県近美 葉山であった回顧展をみているので、プラスαが少しでもあればいう中くらいの期待をしていた。

ところが、実際に入館してみると前半は予想通りの作品が並んでいたが、後半は‘ヴェネツィアの女’の揃い踏みと大きな頭、歩く人などの大型彫刻に度肝を抜かれた。アーチストの物語はやはり回顧展を2回くらい体験しないと最接近できない。

このジャコメッティ展で遭遇した大型作品に比べると、ハーシュホーン美でみた原始人のような人物像はサイズ的には小さいものだが強い存在感があった。ジャコメッティの彫刻と言うと女性の体を両サイドから鋼鉄によりぐっと圧縮し薄っぺらで縦長にしたイメージ。ところが、目の前の人体はゴリラが仁王立ちしているような姿。こんなジャコメッティがあったのか!という感じ。

抽象彫刻のアルプ(1887~1966)の回顧展も同じく葉山で一度みたことがある。その特徴は形は抽象であってもどこか人間を感じさせる柔らかいイメージの造形表現、イメージはいろいろふくらむ、赤ちゃんの小さな手や足であったり、女性の豊満な上半身や大きな臀部にみえたりする。

ハーシュホーンでみたのは黄金の一つ目小僧という印象をもった、黄色が輝く彫刻ですぐ思い浮かべるのはブランクーシの‘眠れるミューズ’。アルプの作品はこれと対比すると緊迫度はぐっと弱く、その分自由で開放的な面が際立つ。

アメリカの美術館をまわってよくお目にかかるのがケリー(1923~)の明るい色彩をシンプルに横に並べた作品。この美術館は3点所蔵している。明度の高い赤、黄色、青が大きな横長のボードに左からまったく同じ寸法で塗られている。ケリーでなくてもこれくらいの事なら誰でも描けるが、それはこういう作品をみたあとだから言えること。これほどストレートに色面の美しさをみせつけられると、素直に感動する。

ドイツの現代ア―ティスト、リヒター(1932~)の作品がここにあるとは思ってもいなかった。海外の美術館で色のついた土砂降りの雨が前後何層にも重なるように空から降ってくるようなリヒターの抽象画を見る機会はほとんどない。だから、この幸運なめぐり合わせにスゴイ!々、と心で叫びながらみていた。

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