美術館に乾杯! フィリップス・コレクション その四
クラシックでも演歌でも好きな曲なら何度も聴くように、西洋絵画にもいつみても新鮮な感動を覚える絵がある。これを‘クラシック絵画’と呼んでいる。
最近お目にかかったのは今、東京都美で展示されているゴッホ(1853~1890)の‘郵便配達夫ルーラン’と‘ルーラン夫人’、アメリカの美術館にはこの2点を所蔵するボストン美のほかにもゴッホをコレクションしているところが数多くある。フィリップス・コレクションもその例にもれず、‘アルルの公園の入口’と‘道路工夫’が誇らしげに飾ってある。ゴッホはやはりアメリカにおいても絵画界のスーパースター。
ゴッホとくればゴーギャン(1848~1903)も一緒に揃えたくなるのがコレクターの性。ここにある静物画に描かれているのはハムという意表をつくモチーフ。これをみてすぐイメージするのはレストランの前に出ている蠟で象ったメニューサンプル。
ナビ派のボナール(1867~1947)はお気づきのように関心の薄い画家、そのため拙ブログで取り上げたのは数回しかない。ところが、ところがである。フィリップス・コレクションでみた‘棕櫚の木’だけは例外的に魅了された!アンリ・ルソーの緑を多用したジャングル画を連想させる構図が心を打つのかもしれない。
ココシュカ(1886~1980)の回顧展にいつか遭遇することをひそかに期待しているが、それはここにある‘ロッテ・フランツォスの肖像’などお目にかかった数がだいぶたまってきたから。だが、知名度からすると無理かなという気がする。
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