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2017.07.31

美術館に乾杯! フィリップス・コレクション その二

Img_0003     シャルダンの‘プラムを盛った鉢’(1728年)

Img_0001     ドラクロアの‘海からあがる馬’(1860年)

Img     コローの‘ジェンザーノの眺め’(1843年)

Img_0002     クールベの‘地中海’(1857年)

静物画というのはセザンヌのリンゴの絵のように近代西洋絵画のなかでは大事な分野を担っている。が、慣れ親しんだ作品というのは逆にさらっとみられてしまうこともある。だから、生き生きとしたものを感じたりそこにひと気を暗示するような静物画に遭遇するというのはとても貴重な鑑賞体験になる。

日本の展覧会にも出品されたシャルダンの‘プラムを盛った鉢’は温かみのある静物画でずっとみていたい気持ちにさせる。果物のなかで桃は好物のひとつだから絵にすぐ反応するともいえるが、じつに美味しそうな桃である。ちょっと脇道にそれるが、広島に住んでいたとき岡山の白桃を食べその味にいちころで参った。あの幸せをまた味わいたい。

馬のダイナミックな動きを迫力満点に描いたドラクロア(1798~1863)、フィリップス・コレクションが所蔵する‘海からあがる馬’も思わず見入ってしまう。描かれている2頭は世界一の血統といわれるアラビア種。動きを出すためには精緻に描くよりドラクロア流にフォルムをざざっと描くほうが見る者の心を惹きつけることをこの絵は証明している。

ドラクロアと同世代のコロー(1796~1875)は3度目のローマ遊学で描いた‘ジェンザーノの眺め’は風景画の形をとっているが風俗画の要素もある作品。視線は真ん中の農民の子どもと山羊に集まるが、左の木の陰の部分に目をやるとこちらに背をむけた女性は少し傾斜のある道を進んでいる。アクセントとなっているスカーフの赤が目にしみる。

クールベ(1819~1877)の得意とした海洋画は部屋の飾りたくなる作品。この‘地中海’は浜辺に押し寄せてくだける波はサーファーが喜ぶような形ではないが、深い青色の海に浮き上がる白い波には海のもっているロマンを感じてしまう。

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