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2017.07.10

美術館に乾杯! クンストハウス・ウィーン その二

Img       ‘エゴン・シーレのための涙’(1965年)

Img_0001     ‘すばらしい魚釣り’(1950年)

Img_0002     ‘私がまだ知らないこと’(1960年)

Img_0003     ‘ギリシャ人の終わり’(1964年)

日本での知名度はさほど高くないフンデルトヴァッサーだが、ヨーロッパでは大変名の知れた人気作家。1928年、ウィーンで生まれた。母親はユダヤ人で祖母や叔母を含む一族19人が強制収容所に連行され殺された。

若いころの自画像をみるとなかなかのイケメン。ウィーンっ子のフンデルトヴァッサーが画家をめざすようになったのはクリムト(1862~1918)やシーレ(1890~1918)の作品にあこがれたから。‘エゴン・シーレのための涙’にはシーレへの熱いオマージュが表れている。

クレーの絵を連想させるのが22歳のときに描いた‘すばらしい魚釣り’、釣りを楽しむ人たちを乗せた大小の舟のまわりにひろがる波の描写が生き生きとしており、魚が飛び跳ねるイメージを強くうける。

‘私がまだ知らないこと’ではフンデルトヴァッサーお得意の渦巻きが何層にも重なっている。これは生命をつくっている細胞の細胞膜のイメージ、独自の哲学をもつフンデルトヴァッサーは人間は5枚の皮膚に包まれていると考えていた。体の皮膚、衣服、住居、アイデンティティー、そして地球環境、この発想はとても深くて壮大。

渦巻き同様、形でおもしろいのは宇宙人のような人物、‘ギリシャ人の終わり’には奇妙な顔をした人間が10人くらい描かれている。ドキッとするのが目の描き方。玉ねぎを思わせる頭を真上からみたように目を配置している。不思議な絵をみているという感覚がだんだん深まってくる。

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