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2017.07.23

美術館に乾杯! フリック・コレクション その五

Img_0002     ブーシェの‘ブーシェ夫人’(1743年)

Img     フラゴナールの‘恋の追及:砦への侵入’(1770~72年)

Img_0003  ホイッスラーの‘フレデリック・レイランド夫人の肖像’(1873年)

Img_0001     ルノワールの‘母と子どもたち’(1876年)

ロココ絵画を趣味にしている愛好家ならフリック・コレクションにある作品の数々は心をかきたてるにちがいない。ここはルーヴル、ロンドンのウォレス・コレクションとともにロココの聖地。

個人の邸宅にロココの絵が飾ってあるとなんだか当時の貴族たちの世界を垣間見るような気になる。ブーシェ(1703~1770)は‘ブーシェ夫人’、連作‘四季’、そして子どもたちをモデルに使って描いた‘芸術と科学’が目を楽しませてくれる。27歳の妻の肖像はヴェネツィア派のジョルジョーネやティツィアーノが描いた横たわるヴィーナスを下敷きにしており、女性が美しくみえる定番のポーズが心をとらえて離さない。

フラゴナール(1732~1806)の‘恋の追及’は縦が3m、横が2mをこえる大作が4点並ぶ恋の物語。これほど大きな絵はルーヴルでもみられないから、ロココ絵画の神髄にふれる貴重な鑑賞体験だった。ルイ15世の最後の愛人デュバリー夫人の依頼で描かれたが、作風が好みにあってなかったのか夫人はこの連作を返してきた。

アメリカの大きな美術館、例えばMET、ボストン、ワシントンナショナルギャラリーへ行くとホイッスラー(1834~1903)の縦長の画面に描かれた肖像画にでくわす。ホイッスラーはこうしたところだけでなく、フリックとフリーアでも傑作にお目にかかれる。ホイッスラーの初期のパトロンだったフレデリック・レイランドの夫人の肖像画はフリック自慢のコレクションであり、画家の代表作のひとつ。

印象派のルノワール(1841~1919)の‘母と子どもたち’と遭遇したのも大きな収穫。この絵は第二回印象派展の出品作。終始視線がとどまっているのは母と娘の似たような大きな目。こういう絵をみると顔を描くときはやはり目が一番大事だということがよくわかる。

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