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2017.07.22

美術館に乾杯! フリック・コレクション その四

Img_0003 ピエロ・デッラ・フランチェスカの‘福音書記者聖ヨハネ’(1454~69年)

Img_0001     ヴェロネーゼの‘智と力’(1580年)

Img     ヴァン・ダイクの‘クランブラッシル伯爵婦人’(1636年)

Img_0002     ロランの‘山上の垂訓’(1656年)

ルーヴル、メトロポリタンのような大きな美術館にはルーベンスやレンブラントの傑作が必ずといっていいほどあるのに対し、北方絵画のファン・エイクやボス、ブリューゲルなどは数が少ないため揃えられないことが多い。イタリアの画家でいうと、ピエロ・デッラ・フランチェスカ(1416~1492)もこのグループに入る。

フリック・コレクションで驚かされるのはそのフランチェスカの‘福音書記者聖ヨハネ’を所蔵していること。これはもともとは祭壇画に4人の聖人たちが描かれていたものだが、ほかの3人、聖アウグスティヌス、聖ミカエル、聖ニコラウスは夫々リスボン、ロンドン、ミラノの美術館におさまっている。

ヴェネツィア派の最後の巨匠ヴェロネーゼ(1528~1588)というとすぐ思い出すのはルーヴルのあの巨大絵画、本家のヴェネツィアの美術館には沢山飾ってあるが意外にもぐっときた印象が薄く、ロンドンナショナルギャラリーにあったものとフリックコレクションンの‘智と力’と‘美徳と悪徳’のほうが強く心に刻まれている。大きな‘智と力’を邸宅の一室でじっくり見るというのは特別な鑑賞体験。そのため、よく記憶されているのかもしれない。

4,5点あるヴァン・ダイク(1599~1641)はお馴染みの卵形の美形に魅了される‘クランブラッシル伯爵婦人’が一番のお気に入り。描かれるモデルはヴァン・ダイクが脚色してきれいに顔を整えてくれるので、他の女性と同じ風に出来上がっても‘まあ、いいか’と納得したのだろう。ヴァン・ダイクは商才に長けた画家だった。

日本にやってくる西洋画のなかにはほとんど出くわすことのないクロード・ロラン(1604~1682)、アメリカのコレクターはプッサン同様ロランの作品を熱心に集めている。広大な背景のなかに浮き上がる小山で説教をするキリストを大勢の人々が心を鎮めて聞いている。こういう風景画の形をとる宗教画はすっと絵に入っていける。

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