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2017.06.23

待望の‘アルチンボルド展’!

Img_0001     ‘春’(1563年 王立サン・フェルナンド美術アカデミー美)

Img_0002     ‘秋’(1572年 デンヴァー美)

Img_0003     ‘司書’(16世紀 スコークロステル城)

Img     ‘庭師・野菜’(16世紀 クレモナ市美)

ウィーン美術史美に出かけると他では味わえない二人の画家の作品と遭遇する。ひとりはブリューゲル、もうひとりはアルチンボルド(1527~1593)、そのアルチンボルドの回顧展(6/20~9/24)が上野の西洋美ではじまった。今年行われる西洋絵画展ではブリューゲルの‘バベルの塔’とともに大きな期待を寄せていたのでわくわく気分で乗り込んだ。

最も有名な‘四季’と‘四大元素’が全部揃ってみられるのだから、つくづく日本は美術大国だなと思う。この8点のうち一番のお目当てはマドリードの王立サン・フェルナンド美術アカデミー美からやって来た‘春’、今回登場した4点のうちこの‘春’はウイーン美術史蔵の‘冬’とともに1563年に描かれた最初のヴァージョン。

以前マドリードで美術館めぐりをしたとき、どういうわけか姿を現してくれなかった。まさか日本でリカバリーできるとは思ってもいなかった。素直に嬉しい! 横向きの顔や衣装には白百合や白薔薇など花で埋め尽くされているが、手元の美術本には80種が詳細に載っている。花だけに集中すると博物図鑑をみているよう。

第一ヴァージョンでは行方不明になっている‘秋’の別ヴァージョンがみれたのも大きな収穫。ルーヴルにも‘四季’があることは前から知っているが、いつ行ってもこれが飾ってあったためしがない。だから、この秋がみれて‘四季’はコンプリート、唇に栗を使っているのがおもしろい。

‘司書’は2014年Bunkamuraで開催された‘だまし絵パート2’で仰天した作品、頭を開きっぱなしの本で表現するところが最高にいい。髪の感じがピッタリ。これをみたらダリでもマグリットでも裸足で逃げるにちがいない。アルチンボルドは元祖シュルレアリスト!そして、この絵の面白さが当時の宮廷人に支持されるというのも驚き。

今回新規にお目にかかった作品の中でぐっときたのが‘庭師・野菜’、この絵を逆さまににみると野菜の鉢になる。はじめ野菜をくっつけて鼻や唇をつくり顔全体をととのえたあとひっくり返し微調整して野菜の盛られた鉢に仕上げたのではないか、こう推測すると野菜の鉢にみられる不自然な構成が理解できる。

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