来年1月 またアルチンボルドの‘ルドルフ2世’がやって来る!
‘ウェルトゥムヌスとしてのルドルフ2世’(1590年 スクークロスター城)
花や魚や動物などで人物の横顔を象った肖像画を描いたアルチンボルドが宮廷画家として活躍したのは16世紀後半、日本は室町時代のころ。このユニークな肖像画をはじめてウイーンでみたときはあっけにとられた。
誰もが好きになるという絵ではない。これだけ規格外だと好き嫌いがはっきり分かれる。代表作の‘四季’と‘四大元素’についていえば、‘冬’と‘大地’は正直グロテスクすぎて長くはみれない。お気に入りは今回アメリカのデンヴァー美から出品された‘夏’と初見の花で埋め尽くされた‘春’
もう1点魅了されているのがある。2009年Bunkamuraでお目にかかった‘ウェルトゥムヌス(四季の神)としてのルドルフ2世’、アルチンボルドがミラノに引っ込んだときに描いたこの正面向きのルドルフ2世が最高傑作だろう。所蔵しているのはスウェーデンにあるお城だから一生縁がないと思っていたら、幸いなことに日本でみることができた。
その絵がまたやって来るらしい。美術館はアゲインBunkamura、来年1月からはじまる‘ルドルフ2世の驚異の世界展’(1/6~3/11)の目玉として再度公開される。まさに現代のアーチストが手がけたような新鮮なつくりものというかオブジェという感じ。
当時としてはかなり時代をとびこえた感性をもっていたアルチンボルドがこうした寓意画を描いたのは20数点。その1枚が日本にある。いつ開館するのかまったく目途がたってない大阪新美の準備室がもっている‘ソムリエ’。今回の回顧展にも展示されている。
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