新宿で‘ランス美展’!
久しぶりに新宿の損保ジャパン日本興亜美へ出かけ開催中の‘ランス美展 フランス絵画の宝庫’(4/22~6/25)をみてきた。とくに期待値の高かった展覧会ではないが、チラシに載ったゴーギャン(1848~1903)の静物画が気になっていたので予定通り出動した。
この美術館で前回何をみたのかすぐ思い出せない。それだけ足が遠のいているということ。今回のお目当てはほどゴーギャン1点買いだったが、肝心の‘バラと彫像’は思ったほどぐっとこなかった。ここ数年、国内でゴーギャンのいい絵に恵まれたのでその延長で関心が強かったが、これはアベレージという感じ。こういうこともある。
でも、想定外の作品に遭遇したので楽しみのバランスはとれた。シスレー(1839~1899)の最晩年の作品、‘カーディフの停泊地’は真ん中に大きく描かれた樹が広重の浮世絵を思い起こさせる。また、印象派の兄貴格的な存在であるピサロの‘オペラ通り’がみれたのも収穫だった。
ドニ(1870~1943)の‘魅せられた人々’は人体に塗られた薄褐色やピンクがかった肌色に目がクラクラした。光の表現がこれほどストレートだと絵の印象は強烈で長く記憶にとどまる。4年くらい前、横浜美であったプーシキン美展でも同じように色彩が輝く作品をみた。
予想より作品の数が倍くらい多かったのがフジタ(藤田嗣治、1886~1968)、フジタはランスと縁が深くこの街にある‘平和の聖母礼拝堂’はフジタが建てたもの。過去にあった藤田嗣治展に内部に飾れらたフレスコ画やステンドグラスの一部がやって来た。
ざーっとみたフジタの作品で思わず足がとまったのが‘マドンナ’、モデルは映画‘黒いオルフェ’に出演した女優という。道理で魅力的な顔立ちをしている。手元にあったチラシは別の絵を使っていたので、大きなオマケをもらった気分。
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