美術館に乾杯! ブレラ美 その七
ツアー旅行に参加してミラノへ行く場合、一番の楽しみはサンタマリア・デッレ・グラツィエ教会でダ・ヴィンチの‘最後の晩餐’をみること。ルーヴルで‘モナリザ’と会い、ミラノで‘最後の晩餐’の前に立てば大げさにいうとダ・ヴィンチのにわか専門家になれる。
この‘最後の晩餐’は人気の絵画のため予約制がとられていて鑑賞時間はわずか15分、2度目の訪問だった2006年4月のときはこのシステムでみたので大変忙しいスケジュールだった。観光客が増える夏にでかけると大混雑するにちがいない。
ミラノでの名所観光は普通はこの教会と沢山あるとがった尖塔が強く印象に残るゴシック建築の傑作、ミラノ大聖堂、このあとはヴィットーリオ・エマヌエール2世のガレリアでショッピングタイムという流れになる。ここではパリのように美術館には入らない。だから、美術好きでないかぎりブレラ美やアンブロジアーナ美などは関心の外。
ブレラ美がある場所はオペラの殿堂、スカラ座から北へ400mくらいのところ。自由時間になったらすぐここをめざし、見終わったあとタクシーに乗りカラヴァッジョの有名な静物画が展示してあるアンブロジアーナ美へ向かった。
ブレタ美で最後のほうの部屋でみたのも静物画、描いたのは昨年東京ステーションギャラリーで回顧展が開催されたモランディ(1890~1964)。この展覧会に出品されていたのは1950年代のものが多かったが、ブレラにあったのは未来派の影響をうけた初期の静物画。未来派がお気に入りなのでこの2点はよく覚えている。
モデイリアーニ(1884~1920)はうまのあったキスリング(1891~1953)の肖像画を何枚も描いているが、その一枚がここにある。画面いっぱいに描かれたキスリングのえらのはった顔が目に焼きついている。
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