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2017.03.02

待望の‘ティツィアーノとヴェネツィア派展’!

Img ティツィアーノの‘ダナエ’(1546年 ナポリ カポディモンテ美)

Img_0001 ティントレットの‘ディアナとエンディミオン’(1544年 ウフィッツイ美)

Img_0002     ベッリーニの‘聖母子’(1470年 コッレール美)

Img_0003 ヴェロネーゼの‘聖家族と聖バルバラ、幼いヨハネ’(1565年 ウフィッツイ美)

昨年に続き今年もヴェネツィア派の絵画がどっと日本にやって来た。場所は東京都美、現在ここで‘ティツィアーノとヴェネツィア派展’(1/21~4/2)が開かれている。一ヶ月遅れの出動となったが、お目当てのティツィアーノ(1485~1576)を存分に楽しんだ。

メインディッシュのティツィアーノは7点、ナポリのカポディモンテから4点、そしてウフィッツイからは有名な‘フローラ’など2点が出品された。何年か前行われたカポディモンテ美名品展では‘マグダラのマリア’が展示されたが、今回再来日のこの作品に加え‘ダナエ’、‘教皇パウルス3世の肖像’、‘枢機卿ピエトロ・ベンボの肖像’が初お目見えした。

最も関心を寄せていたのは‘ダナエ’、3点あるダナエのうち最初に描かれたのがこれ。美術書ではお馴染みの絵だが、ナポりは簡単には行けないので鑑賞の機会があるとしてもそれはだいぶ先のことと思っていた。だから、日本で対面できたのは本当に運がよかった。

注目のまとはダナエの美貌、これほどの美形だと女好きのゼウスがほっておかないのもわかる。得意の変身の術を使って黄金の雨になりすましダナエに最接近、画面の右に暑苦しい老女がいるプラドのものよりこちらのほうがダナエとゼウスの恋物語にすっと入っていける。絵画はやはり本物をみるに限る。

ティントレット(1519~1594)はウフィッツイ蔵の2点、現地でみたことのある‘レダの白鳥’よりぐっと惹かれたのは天使たちが渦巻きをつくって空を飛んでいる‘ディアナとエンディミオン’、ティントレットはキリストの悲劇を絵画化するときよりギリシャ神話を表現するときのほうが人物がよりダイナミックに空間を動く。

展示室のはじめのほうにでてくるベッリーニ(1429~1507)の‘聖母子’に思わず足がとまった。すがすがしい気持ちになるのは背景の空の青さ、この明るい青空のおかげで宗教画の枠が取っ払われ、近代的な母子の肖像画をみているような気にさせてくれる。これは大きな収穫だった。

ヴェロネーゼ(1528~1588)はウフィッツイから出品された‘聖家族と聖バルバラ 幼い洗礼者ヨハネ’の構図に見惚れた。画面の中央に描かれたとても可愛い赤ちゃんをみんながみつめる姿がじつにいい。子どもはこんなふうに祝福されるために生まれてきたことをつくづく実感する。

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コメント

技術的に拙い画家の作品も混ざっていましたが、ジョヴァンニ・ベッリーニ、ティツィアーノ、ティントレット、ヴェロネーゼの傑作があり、日本でこれだけのヴェネツィア派が見られるのは貴重で、ありがたいことですね。

二度足を運びましたが、行ったことのないカポディモンテ美術館から来たティツィアーノの作品を重点的に見ました。

ご紹介の有名な『ダナエ』以外にも、初見の『教皇パウルス3世』、そして36年ぶりに見た『マグダマリア』は、細部まで見て、ティツィアーノの技量の素晴らしさを改めて確認しました。

ウフィツィの『フローラ』も近年修復を受けたようで、アングルを思わせる艶やかで、陶器のような肌の描写に感嘆しました。

ヴェロネーゼの『聖家族と聖バルバラ、幼いヨハネ』は大作ではないですが、色彩といい、ヴェネツィアの貴族文化の豪奢さといい、画家の特質がよく現れている名品ですね。

投稿: ケンスケ | 2017.03.08 22:24

to ケンスケさん
今回カポデイモンテとウフィッツイからこれだけ
いいのが揃うと立派なヴェネツィア派展になり
ますね。

ティツィアーノの‘ダナエ’は昨年プラドでみた後
に描かれたヴァージョンの印象が残ってますので、
興味深くみました。美形なのでうっとりです。

ウフィッツイから出品されたヴェロネーゼは構図に
惹かれました。そして真ん中の赤ちゃん、本当に
かわいいですね。‘赤ちゃんベスト5’に入れてます。

投稿: いづつや | 2017.03.08 23:28

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