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2017.03.25

美術館に乾杯! コートールド美 その四

Img    マネの‘フォリー=ベルジェールのバー’(1881~1882年)

Img_0001     ルノワールの‘桟敷席’(1874年)

Img_0003     モネの‘アンティーブ’(1888年)

Img_0002    ピサロの‘ロードシップ・レイン駅、ダリッジ’(1871年)

絵を鑑賞するとき抽象画を除いてキャンバスに何が描かれているかはだいたいわかる。ところが、ときどきその理解が説明書きによって覆されることがある。マネ(1832~1883)が最晩年に描いた‘フォリー=ベルジェールのバー’はそんな絵のひとつ。

視線は中央にどんと描かれた給仕女にまずいく。そのあと後ろでお客と話し込んでいる別の女へと関心が移る。楕円形のようなカウンターがあって後ろのカウンターの向こうには椅子席がありそこに大勢に人が座っいる。これがしばらくみたあとにいだくこの絵の場面。

でも、これが大外れ!給仕の女のすぐ後ろには鏡があってそこに女の後ろ姿が映っているのである。そして、椅子に座っているようにみえる人たちはカウンターのこちら側にいるお客たち。絵の解説にはそう書いてあるが、女と鏡像の位置関係がなんとも不自然。だって、女の前には帽子をかぶった男はいないのだから。

この絵をみてマネの才能はスゴイなと思った。普通の画家はこんなトリッキーな絵は描かない。キュビスムと同じようにここには複数の視点が同居しており、想像をふくらませると見る者は移動すると立体的な画面が回転しているようにみえる。

ルノワール(1841~1919)の‘桟敷席’は大のお気に入りにでMy好きなルノワールのベスト5に入れている。若いころのルノワールはマネのように黒の使い方はとても上手い。コートールドのコレクションのお宝中のお宝がマネの絵とこのルノワール、もう最高!

モネ(1840~1926)の‘アンティーブ’は前景に斜めに傾く木が大きく描かれた大胆な構図から浮世絵の影響をイメージする人が多くいるにちがいない。通常の西洋画の学校では風景画にこんな目障りな木を中心にもってくることは教えない。だから、印象派は伝統的な絵画を打つ破ることから出発している。われわれ日本人は広重のこういう絵に慣れているのですっと入っていけるが、当時は違和感がありすぎ落ち着かない絵だったことだろう。

ピサロ(1830~1903)で一番好きなのが‘ロードシップ・レイン駅、ダリッジ’。手間にある歩道橋からみた列車の光景だが、画面中央、正面向きの列車がこちらに近づいてくるスピード感が量感のある煙の流れる様によって力強く伝わってくる感じがよくでており、臨場感にあふれている。

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