美術館に乾杯! コートールド美 その六
先般、‘スラブ叙事詩’を目玉とするミュシャ展や草間彌生展が行われている国立新美へ出かけたとき、嬉しい展覧会チラシが目に入った。2018年の2月からここで‘至上の印象派展 ビュールレ・コレクション’(2/14~5/7)が開催されるようで、以前やって来たことのあるルノワールの‘イレーヌ嬢の肖像’が掲載されている。
印象派の本によくでてくるチューリッヒにあるビュールレ・コレクション、2014年秋に国立新美は‘チューリヒ美展’を行い多くの美術ファンを楽しませてくれたが、そのときの情報だとチューリヒ美は2017年に新館が完成し、
ビュールレ・コレクション財団との統合も進みことがわかった。
となると、来年やってくるビュールレ・コレクションの作品は統合により生まれた大美術館からの出品ということになる。チラシにはルノワールとモネの睡蓮の2点しか載ってないが、ほかにどんな絵が登場するのだろうか。期待したいのがセザンヌ(1839~1906)の‘赤いチョッキの少年’、これはお宝すぎて無理?果たして。
2015年12月にフィラデルフィア美を再訪した際、2013年に見逃した‘大水浴図’をようやくみることができたので、ひとまずセザンヌは済マークをつけることにした。といっても追っかけをやめるというのではなく、次のターゲットは時間をかけてつぶしていこうという作戦。その狙い目トップ2点が‘赤いチョッキの少年’とモスクワのプーシキン美にあるピエロを描いた‘マルディ・グラ’。
このようにセザンヌのみたい絵はミューズのお陰で大方目に入った。セザンヌとのつきあいのはじまりがオルセーとコートールドの所蔵品。だから、‘カード遊びをする男たち’、‘石膏のキューピッド像のある静物’、‘サント・ヴィクトワール山’、‘アヌシー湖’はどれも目に焼きついている。
2010年にコートールへ来たとき‘カード遊び’をテーマにしたミニセザンヌ展が開かれていた。なんという幸運!5点ある‘カード遊びをする男たち’のうち3点が結集していたので楽しくてたまらなかった。
また、風景画の‘アヌシー湖’は思い入れのある作品。若いころジュネーブに住んでいたが、フランスにあるこの湖はジュネーブからそう遠くないところにあるので一度クルマで出かけた。その記憶はだいぶ薄れているが、この絵をみるとこんな風な景色だったなとかすかに思い出す。
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