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2017.03.23

美術館に乾杯! コートールド美 その二

Img_0002    クラーナハの‘アダムとイヴ’(1526年)

Img_0003     ブリューゲルの‘エジプトへの逃避途上の風景’(1563年)

Img     ルーベンスの‘月明りの風景’(1635~1640年)

Img_0001     ルーベンスの‘ヤン・ブリューゲルの家族’(1613年)

先週の土曜日(25日)から六本木の森アーツセンターギャラリーではじまった‘大エルミタージュ美展’(~6/18)へ出かけるかどうかで今迷っている。未見の作品がひとつ気になるが、チラシに載っているものの半分はすでにみている。1枚の絵のために足を運ぶべきか、まだふんぎれない。

そのみたくなる絵はクラーナハ(1472~1553)の‘林檎の下の聖母子’、昨年西洋美で回顧展があり以前とくらべクラーナハの魅力の感じ方が変わってきたせいで、この聖母のモデルが気になってしょうがない。しばらく心は揺れ動きそう。

コートールドコレクションにもクラーナハの‘アダムとイヴ’がある。楽園には蛇もいればライオンも鹿もいるが、野生の動物園のように描くのは主流派とは異なるスタイル。たくさんの動物や鳥たちに囲まれたアダムは林檎を食べることがNGであるという意識が薄れてしまう。もっと自然に生きたい。

こうなると食べるのはもう止められない。高価なキャビアならブレーキがかかるが、林檎を食べるという小さな欲望を抑えるのは誰だって無理。それが原罪になるのだからキリスト教は息苦しい。

ここには嬉しいことにブリューゲル(1525~1569)が2点もある、‘エジプトへの逃避途上の風景’と灰色のグリザイユで描かれた‘キリストと姦淫の女’、ともに小さな絵だがブリューゲルと会っていると思うとじっとみてしまう。

バロックの巨匠、ルーベンス(1577~1640)が晩年ブリューゲルの風景画の影響を受け、とても心を打つ山々の情景や農民たちの生活を描いている。‘月明りの風景’はお気に入りの一枚。とくに魅了されるのが点々と輝く星々、西洋画で星の絵はほとんどお目にかからないが、今国立新美に飾れているミュシャの‘スラブ叙事詩’でではの最初に描かれた‘原故郷のスラブ民族’に美しい星々がでてくる。コートールドでも思い出が蘇った。

ルーベンスは花の画家と呼ばれたぶブリューゲルの息子ヤン(1568~1625)とうまがあったようで、二人は共作している。だから、ヤンの家族を描いたこの肖像画もとてもいい感じ。ブリューゲル親子とコラボしたルーベンスのことを知れば知るほど、ルーベンスが描いた風景画を追っかけたくなる。

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コメント

残念ながら行ったことがないコートールド美術館は、次回ロンドンを訪問したら、行きたい美術館の一つです。

コートールド美術館の古典絵画は、ボッティチェリとブリューゲルの作品しか美術本で見たことがなかったので、クラーナハやルーベンスのいい作品もあるのは、すごいですね!

クラーナハの『アダムとイヴ』は、数ある同主題の作品でも、いろいろな動物がいっしょに描かれているところが楽しいです。

ルーベンスの『月明かりの風景』は、ルーベンスの風景画としては珍しい夜景ですね。月光に青い空と水面が映えて、ちょっとターナーも彷彿させる情景に見えます。

投稿: ケンスケ | 2017.03.30 21:07

to ケンスケさん
クラーナハの‘アダムとイヴ’は原罪のことは忘れて
しまうほどにぎやかな動物たちです。

ルーベンスの星の絵がたまらなくいいです。
ルーベンスは敬愛するブリューゲルの雪の絵をみて
この星の描写を思いついたのかもしれません。

投稿: いづつや | 2017.03.30 23:34

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