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2017.03.24

美術館に乾杯! コートールド美 その三

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Img    ゴヤの‘ドン・フランシスコ・デ・サーヴェドラ’(1798年)

Img_0002  ゲインズバラの‘ゲインズバラ夫人マーガレットの肖像’(1778年)

Img_0003     ターナーの‘難破後の夜明け’(1841年)

ロンドンはパリやNY同様、観光で出かけても楽しい大都市だが、美術が好きだとその楽しみは3倍重ね。2010年に訪問したときは観光バスツアーを1日パスして全部で9つも美術館を回った。はじめてでかけたコートールドはナショナルギャラリーからはそう遠くはなく1キロちょっとのところにある。地下鉄利用ならテンプル駅で下車。

日本橋高島屋で公開されたコートールドコレクションには古典絵画や18世紀のころの作品は含まれておらず有名な印象派やゴッホ、ゴーギャンが中心だった。そのため、ゴヤ(1746~1851)の肖像画に出くわすとここがプラドの分館のように錯覚してしまう。

この人物はカルロス4世時代に財務大臣を務めたドン・フランシスコ・デ・サーヴェドラでゴヤを支援していた自由進歩派の法務大臣ホベリャーノスの友人、そのためゴヤは気合を入れて描いたにちがいない。ベラスケスもゴヤも本当に肖像画の名手。こんなにいい作品がさらっと飾ってあるのだからすごい。

ゲインズバラ(1727~1788)の肖像画はナショナルギャラリーではずらっと並びメトロポリタンやワシントンの国立美でもお目にかかるが、正直言って前のめりになってはみていない。だが、コートールドにある夫人のマーガレットを描いたものは素直にいいなと思う。見慣れた全身像ではなく上半身だけが大きく描かれているので、夫人の品の良さがそのまま伝わって来る。ゲインズバラは身内だから脚色せず素のままを描いたのかもしれない。

ターナー(1775~1851)の‘難破後の夜明け’は‘吠える犬’とも呼ばれている。犬が登場する作品はよく目にするが空にむかって吠えている姿はみたことがない。船が難破したあとの情景を思うとこの場に居合わせたら犬の泣き声が耳にズキン々と入ってくることだろう。

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コメント

いつも思うのですが、美術本に載っている作品は、特に有名な大美術館所蔵のものが選ばれることが多いですね。それで名作というのは、そういうところにばかりあるように錯覚しがちです。

でも小さな美術館にも大きな美術館に遜色ない名品があって、驚くことがありますね。

ご紹介のゴヤ、ゲインスバラ作品は初めて見ましたが、ともに闊達な筆さばきで、見事な出来栄えですね。

そしてターナーの『難破後の夜明け』には感嘆しました!
コートールド美術館蔵のルーベンスの風景画と同様、空と水面を月光が照らしていますが、こちらは色彩的にとてもシュールですね。広大な景観の中、ただ一匹吠えている犬がいろいろ想像をかきたてます。

投稿: ケンスケ | 2017.03.30 21:37

to ケンスケさん
コートールドコレクションの質の高さは驚く
ばかりです。印象派、ポスト印象派だけでなく
ゴヤのいい絵まで揃えているのですから流石と
いう感じです。

ターナーは日本人を喜ばせる三日月を描いて
くれてます。西洋画でこんなきれいな三日月を
みたことがありません。そして、吠える犬、
この絵にはジーンとくるものがありますね。

投稿: いづつや | 2017.03.30 23:42

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