美術館に乾杯! ミュンヘン アルテ・ピナコテーク その七
ハルスの‘ヴァレム・ファン・ヘイトホイゼンの肖像’(1625年)
レンブラント(1606~1669)は肖像画のほかに宗教画もたくさん描いているが、アルテ・ピナコテークには有名な連作‘キリストの受難伝’(6点)がある。‘キリストの誕生’、‘キリストの磔刑’、‘十字架降下’、‘キリストの埋葬’、‘キリストの復活’、‘キリストの昇天’、いずれもカラヴァッジョの影響を受けた明暗技法が印象的。
ルーベンスがローマにいたとき知り合ったのがフランクフルト出身のアダム・エルスハイマー(1578~1610)、光と影の使い方を得意とし小品ながら‘聖家族のエジプトへの逃避’といういい絵を描いている。
ルーベンスはこの友人の絵に魅了され、マウリッツハィス美にある‘ろうそくを持つ老婆と少年’のようなカラヴァッジョやラ・トゥールを思わせるような作品を残している。
オランダの画家で関心があるのはレンブラントとフェルメール、カラヴァッジェスキのホントホルスト、そしてハルス(1580~1666)、ほかの画家は正直言って熱心にみてない。
ハルスの絵が好きなのは笑う少年とでてきたり貴族の肖像が立派なのにどういうわけか親しみがもてるから。右手に持った剣の先を床につけ左手の甲を腰にあてるこの貴族の決めポーズは思わずみとれてしまうほどカッコいい。
スペイン絵画はわすか20数点と少ない。気をひくのはベラスケス(1599~1666)の‘若いスペイン貴族’(未完)とムリーリョの‘果物を食べる2人の少年’。
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