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2017.02.14

美術館に乾杯! ミュンヘン アルテ・ピナコテーク その三

Img_0003      アルテ・ピナコテーク

Img_0001     ペルジーノの‘聖ベルナルドゥスの幻視’(1494年)

Img_0002     ティツィアーノの‘窓の前のカール5世の坐像’(1548年)

Img    ティントレットの‘ヴィーナスとウルカヌスとマルス’(1555年)

ラファエロの師匠であるペルジーノ(1448~1523)というとフィレンツェのウフィッツイ美にある聖母子やピエタがすぐ思い出される。聖母やまわりにいる女性はだいだい同じ顔つきで写実的には描かれていない。そして、人物の背景にはいつも半円形のリュネットがありその先に青空がみえる。

こうした左右対称で奥行きのある舞台ができそこに背のすらっとした人物がバランスよく配置されているとなんだか安心してみていられる。アルテにある聖ベルナルドゥスの前に聖母マリアが現れる作品もペルジーノの魅力がいっぱいつまったとてもいい絵。

ティツィアーノ(1490~1576)とティントレット(1519~1594)の区別がはっきりつくようになったのは1993年にボストンへ行きイザベラ・スチュアート・ガードナー美でティツィアーノの‘エウロペの略奪’をみたころから。この絵によってヨーロッパの語源を知った。

ティツィアーノは1548年にカール5世の肖像画を2枚描いている。ひとつはマドリードのプラドにある馬に乗った軍人姿のカール5世、この絵が王としての威厳がドーンとでているのに対し、ミュンヘンにある椅子に座ったもう一枚は統治者として政治的な悩み事をかかえたカール5世が表現されている。

ちょっとドキッとさせられるのがティントレットの神話画、‘ヴィーナスとウルカヌスとマルス’、白い肌をさらしたヴィーナスの横でごそごそしているのは夫のウルカヌス。ヴィーナスも浮気するならもっとうまくやればいいのに醜男の旦那にばれてしまい現場にのり込まれてしまう。浮気相手の軍神マルスはベッドの下に隠れ出ようにも出られなくなった。

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コメント

ぺルジーノとティツィアーノのご紹介作品はアルテ・ピナコテークで見たい絵だったので、ゆっくりと立ち止りましたが、美術館を代表する名作ですね!

『聖ベルナルドゥスの幻視』は、聖母が顕現したところなのに聖ベルナルドゥスに特に大きなリアクションがなく、安定と調和に満ちていますね。性格的にも温厚な人だったようですが、ぺルジーノの作品を見ると、こちらも心が落ち着いて、平和な気持ちになります(笑)。

『カール五世の座像』は、ティツィアーノの肖像画家としての力量が遺憾なく発揮されていて、釘づけになりました。おっしゃるようにプラドの英雄的騎馬像と違って、とても私的な雰囲気に包まれていて、当時ヨーロッパ第一の君主がより身近に感じられます。

ティントレットの『ヴィーナスとウルカヌスとマルス』はさっと見ただけでしたが、エンターテインメント性十分で画家の傑作の一つですね。

正統派のティツィアーノに対して、ティントレットは今でいうエンターテインメント性を志向していたのだと思います。ダイナミックな構図や遊び心あるモチーフで、見る人を映画のように驚かせたり、楽しませようとしていたのではないでしょうか。

投稿: ケンスケ | 2017.02.16 22:28

to ケンスケさん
ティツィアーノのカール5世の肖像画はベラスケス
にみられる内面描写を彷彿とさせます。男性では
心理的な側面に焦点をあて女性はふっくらと美形
に描く、やはりすごい画家ですね。

ティントレットの神話画はキリストの物語とは
ちがってのびのびと描いてますね。絵を見る者の
気持ちがよくわかってます。

投稿: いづつや | 2017.02.17 00:44

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