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2017.01.11

美術館に乾杯! エルミタージュ美 その四

Img_0001_3     レンブラントの‘放蕩息子の帰還’(1668年)

Img_2     レンブラントの‘ダナエ’(1636年)

Img_0002_2     スルバランの‘聖母マリアの幼年時代’(1660年)

Img_0004_2    ムリリョの‘犬と少年’(1650年代)

ブランド美術館の場合、自慢のコレクションがある。例えばプラド美ならボスとティツィアーノ、エルミタージュはレンブラントとゴーギャンにひときわ質の高い作品が揃っている。レンブラント(1606~1669)は専用の部屋に20点ぐらい飾られている。レンブラント好きな人は天にも昇るような気分になるにちがいない。

そのなかでとくに心を揺すぶられるのが画集に必ず載っている‘放蕩息子の帰還’、‘ダナエ’、‘女神フローラに変装したサスキアの肖像’。父が息子にみせる深い情愛がジーンと伝わってくる‘放蕩息子の帰還’に対して、‘ダナエ’はとてもドラマチックな作品。

ティツィアーノが同じ題材で描いたものではゼウスは部屋の上から降り注ぐ黄金の雨に変身してダナエと交わるが、レンブラントの絵ではゼウスはどこにいるのか?そう光に姿を変えてやって来る。ゼウスは色事となるといろいろ知恵がまわる。このあたりがじつに人間臭い。

ご承知の方もおられると思うが、‘ダナエ’は1895年大災難にあった。ひとりの青年が硝酸をかけたため頭部や手、足が大きな損傷を打けた。ダナエの裸体があまりに挑発的にみえたためこの男は瞬間的に過剰妄想の状態に陥ってしまった。美術館のなかでもときどき信じられないことが起きる。

3月森アーツセンターで開催される‘大エルミタージュ美展’(3/18~6/18)に出品されることが決まっているスルバラン(1598~1664)の‘聖母マリアの幼年時代’は記憶に強く残っている一枚。赤い服をきた可愛い女の子とまた会えるのが楽しみ。

ムリリョ(1617~1682)の‘犬と少年’も少年の笑顔が目に焼き付いている。日々の生活は決して楽ではないのにそれを微塵も見せず明るく元気に生きる少年の姿になにか救われたような気持になる。この絵画には強い力がある。

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コメント

エルミタージュのレンブラントは、傑作ぞろいで圧巻ですね! 私の一番のお気に入りは、『聖家族』です。

ただ受難に遭っていますね。
第二次大戦中、『放蕩息子の帰還』はカンヴァスが板から外され、丸められて疎開させられたとテレビで見たことがあります。

そして『ダナエ』! 修復後の状態は、損傷を受ける前とはだいぶ違っていますね。光の表現が絶妙だっただけに悔やまれます。

スルバランとムリーリョの作品は、20年ほど前、池袋にあった東武美術館の『エルミタージュ展』で見ました。

『聖母マリアの幼年時代』は、普通の風俗画的な親しみで受け入れたのでしょうね。

『犬と少年』は亡き父のお気に入りで、我が家に複製画がずっと飾ってありました! エカテリーナ女王も手に入れた時、「なんてかわいい子供なんでしょう!」とコレクション中のお気に入りだったらしいです。

投稿: ケンスケ | 2017.01.12 20:28

to ケンスケさん
エルミタージュのレンブラントは本当にすごいです。
アムスと同じくらい傑作があるという感じです。
また1点々じっくりみたいです。

ムリリョの‘犬と少年’いいですね。これほど生気が
感じられる風俗画をみれたのは一生の思い出です。

投稿: いづつや | 2017.01.12 23:37

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