夢のサージェント展!
‘エドワード・ダーリー・ボイトの娘たち’(1882年 ボストン美)
年のはじめは今年はどんなことをしようかといろいろと考える。展覧会だっらどこの美術館に最も期待するか、というのをだいたい決めておく。昨年はサントリー美へ何度も通う計画を立てた。今年は東京都美、国立新美、西洋美、そして東博へ出かけるのが多くなりそう。
美術に対する人々の好みはかなり幅があるので、美術館としてもどんな作品をみせるかというのはかなり頭を使うにちがいない。これをやれば成功間違いなしという、例えば印象派のようなキラーコンテンツで無難にいくか、まだ日本で認知度の低い画家で勝負し新鮮な風を吹き込むか、前者の場合は企画立案は楽しいが、チャレンジングなケースはその選択は重荷を背負った気分に支配されるだろう。
昨日とりあげたゴッホの‘郵便配達夫ルーラン’はやっと日本でみられる待望の作品、ボストン美のコレクションでは長いことこの絵とカサットの‘桟敷席’のことを思い続けてきた。昨年カサットがみれ今年は‘ルーラン’と遭遇するのなら、次はこの絵だろうと期待したくなる絵がある。
それはサージェント(1856~1925)の‘エドワード・ダーリー・ボイドの娘たち’、2015年12月ボストン美を訪問し、新装なった展示室でこの絵と再会しまたまた感激した。そして、強く思った。もしこの絵が日本にやって来たらどんなにか絵画ファンの心をなごましてくれるのにと。
この絵はボストン美の至宝のひとつだから、日本に貸し出してくれるかわからない。でも、日本との相性はルーヴルと並んで最もいいボストン美のことだから、美術館が公開にむけてはたらき続ければOKになる可能性だってある。国立新美でも東京都美でもいいから夢の展覧会を是非実現してもらいたい。
サージェントにはもう一枚日本にやって来たらで大きな話題となる作品がある。メトロポリタン美が所蔵する‘マダムX’、どこかの美術館でまたメトロポリタン美名品展を開催することがあれば、この絵にチャレンジしてくれると天に昇るくらい楽しくなるのだが、果たして。
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コメント
ボストン美術館で、『エドワード・ダーリー・ボイトの娘たち』を見た時、大画面が急に目の前に現れた感じで圧倒されました。
画像で見ても、大きな壺の艶やかな表面、カーペットの質感、そして明暗表現など素晴らしいですね。アメリカの生んだ大画家であることは間違いないですね。
メトロポリタンの『マダムX』もそうですが、もっとゆっくり見てくれば良かったと思います!
投稿: ケンスケ | 2017.01.09 12:33
to ケンスケさん
‘ボイトの娘たち’が日本にやって来て欲しい
ですね。ルノワールもすばらしいですが、
サージェントのこの絵も傑作ですから見る人を
いい気持にさせるでしょうね。
また、METの‘マダムX’に挑戦する美術館がでて
きてくれないかとずっと思ってます。ホイッス
ラーをやりカサットも登場したのですから、
次はサージェント、ホッパー、オキーフをみたい
です。
投稿: いづつや | 2017.01.10 00:55