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2017.01.14

美術館に乾杯! エルミタージュ美 その七

Img_0001     モネの‘庭の貴婦人 サン=タドレス’(1867年)

Img     シスレーの‘小都市ヴィルヌーブ・ラ・ガレンヌ’(1872年)

Img_0003     セザンヌの‘煙草を吸う男’(1890~92年)

Img_0004     セザンヌの‘カーテンのある静物’(1899年)

大きな美術館にはどこも質の高い印象派とポスト印象派が誇らしげに飾っている。エルミタージュもすばらしいゴーギャンコレクションをはじめここにもあそこにも足のとまる作品がある。

モネ(1840~1926)で魅了されたのは初期の作品‘庭の貴婦人 サン=タドレス’。眩しいほど強い光は婦人の後ろからさし白い服を発光体のように変えている。モネの絵をみる楽しみはこの光の実感を風景画で共有できること。嬉しいことに2011年パリのグランパレで開催された大モネ展で再会した。

シスレー(1839~1899)がたくさん展示された展覧会が2013年の秋、東京富士美で行われた。モネと較べるとどうしてもシスレーは分が悪いが、その理由はシスレーの風景画がワンパターンなところがあるから。ヴァリエーションがあまりないのでいい絵をしっかり目のなかにいれて‘これでもういいや’となる。

そのいい絵のひとつがエルミタージュの‘小都市ヴィルヌーブ・ラ・ガレンヌ’。川の向こう側に建つ家々をこのように手前に木を配しそれを窓枠のようにして描くのは日曜画家がすぐ真似したくなる構図。素人の写真でもこういう風に撮ると‘上手いわね!’とお世辞をいわれる。

セザンヌ(1839~1906)は傑作が2点ある。TASCHENの表紙の絵に使われている‘煙草を吸う男’とみていていい気持になる‘カーテンのある静物’。セザンヌは2015年12月再訪したフィラデルフィア美で念願の‘大水浴図’と対面できたので追っかけはひと段落した。

こういう済マークをつけた画家の場合、画集をみるのがとりわけ楽しくなる。エルミタージュにあるこの2点をみるたびにいい絵だなと思う。‘煙草を吸う男’は2010年ロンドンのコートールド美へ行ったとき、不意に現れた。ここで特別展‘セザンヌのカード遊びをする人たち’が開かれており、この絵が出張してきていた。オルセーのカード遊びの絵もこの絵も大のお気に入りなので夢中になってみた。

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コメント

ご紹介の四点は、私も大好きな作品です。『庭の貴婦人』は、初期のモネ作品の中で、ずっと最も惹かれる作品の一つです。婦人の白いドレスが映えていますね。

おっしゃるようにシスレーの絵は、似たような印象を持つものが多いですが、水辺の絵はいつも心が和みます。

セザンヌの『煙草を吸う男』は、セザンヌの人物像の中でも、上位に来る出来栄えだと思います。人物がどっしりとしっかり描かれていて、存在感十分ですね。

投稿: ケンスケ | 2017.01.15 20:49

to ケンスケさん

グランパレであった大モネ展のコンパクト版の図録
の表紙にこの‘庭の貴婦人’が使われてます。隣の方
もお気に入りです。

セザンヌの‘煙草を吸う男’は肖像画の傑作ですね。
コートールドで再会したときは感激しました。

投稿: いづつや | 2017.01.15 23:34

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