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2017.01.24

美術館に乾杯! ウィーン美術史美 その二

Img     ティントレットの‘水浴するスザンナ’(1556年)

Img_0002     ジョルジョーネの‘若い婦人(ラウラ)’(1506年)

Img_0001     ティツィアーノの‘ヴィオランテの肖像’(1518年)

Img_0004     ティツィアーノの‘刺客’(1520年)

ウイーン美術史美にあるヴェネツィア派で最も魅了された絵はティントレット(1519~1594)の描いた‘水浴のスザンナ’、この絵のサプライズはスザンヌの肌が左からの光に照らされて発光体のように光っていたこと。
その輝きはまるで印象派のモネの光の表現のようだった。これには200%KOされた。

ジョルジョーネ(1476~1510)の作品は少ないのでどこの美術館でお目にかかったかがすらすらとでてくる。最も見ごたえのあるのがドレスデン美にある‘眠れるヴィーナス’、そしてアカデミア美の‘嵐’とリアルすぎる人物描写に息をのむ‘老婆’も目に焼き付いている。

ウイーン美術史美には小品の‘若い婦人’と‘3人の哲学者’がある。‘若い婦人’で驚かされるのは‘老婆’同様、顔の表情が生感覚なところ。だから、ふと声をかけたくなる。描かれたのは16世紀のはじめなのに近代の肖像画のような雰囲気が漂っており、モデルとの間の心理的な壁がまったく感じられない。ダ・ヴィンチやラファエロの描く人物にはこれほどの気軽さはない。

これと同じような目で見てしまうのがティツィアーノ(1485~1576)の2点、‘ヴィオランテの肖像’はルノワールの女性画の前にいるような感じになるし、ただならぬ緊張感が画面を支配している‘刺客’はどこかラヴァッジョの絵に通じるものがある。ヴェネツィア派のこの圧倒的なリアリズムにカラヴァッジョは強く影響を受けている。

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コメント

ハプルブルク家は、ヴェネツィア派が大層お気に入りで、ウィーン美術史美術館も宝庫の一つですね。

『水浴するスザンナ』は、近景から中景にかけての極端に見える遠近法がとても面白いと思います。ティントレットの誇張した独自性ある画面は、現代の特殊映像ともつながるものがあるのではないでしょうか。

胸をはだけた『ラウラ』は、当時ヴェネツィアでたくさん描かれた娼婦だったのでしょうか。数の少ないジョルジョーネの現存作品は、どれも魅惑的です。もっと長生きしてほしかった画家です!

ウィーンにはティツィアーノが20数点あるとかで、時間をかけて見ました。一風変わった主題の『刺客』を見ると、おっしゃるようにカラヴァッジョ的なものがありますね! 何でも描ける画業の幅の広さは、まったく感嘆します。

投稿: ケンスケ | 2017.01.26 21:34

to ケンスケさん
‘水浴するスザンナ’の白の輝きが衝撃的でした。
ティントレット恐るべし、でした。
ジョルジョーネはあと3点くらいみたいのがあります。
夢が叶えばいいのですが。

ティツィアーノの人物画が結構ありますね。びっくり
したのが‘刺客’です。この内面描写はすごすぎます。

投稿: いづつや | 2017.01.26 23:48

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