美術館に乾杯! ウィーン美術史美 その九
マドリードのプラド美へ行くと誰もがまず目指すのがベラスケス(1599~1660)の傑作‘ラス・メニーナス’、この絵の主役をつとめる王女マルガリータの可愛い姿をみるとわざわざスペインまで足を運んだ甲斐があったなとつくづく思う。
このときマルガリータは5歳。ベラスケスがマルガリータをはじめて描いたのは王女が3歳のとき。この絵がウィーン美術史美にある。ふっくらした幼な顔のマルガリータも本当にカワイイ。日本で行われたウイーン美術史美展はこれまで4回くらい体験したが、マルガリータというとやって来るのは8歳のとき描かれた‘青衣の王女マルガリータ’ばかり、確か2度みた。そして、6,7年くらい前ようやく3歳のマルガリータが登場した。まさに真打のお披露目という感じだった。
人気のフェルメール(1632~1675)の‘絵画芸術’はブリューゲル同様、美術館のお宝中のお宝。日本にお出ましいただきたいが難しそう。以前来日のうわさがあったが、コンデイションが懸念され実現しなかった。その状況は今も変わってない。
レンブラントは4、5点みた。自画像2点と母親と息子のティトゥスを描いたもの。女性的な雰囲気をもつティトゥスは日本に展示されたような気がする。
2006年の1月、盗難にあったウイーン美術史美蔵の金細工‘サリエラ’が発見されたという記事が新聞に載った。2003年この美術館を訪問したとき、フィレンツェで活躍した彫刻家チェッリーニ(1500~1571)がフランソワ1世のためにつくった金の塩容れをみようと意気込んでいた。ところが、でかけた8月の3ケ月前に盗まれていた。その情報はまったく知らなかったのでガックリ。
今は彫刻や工芸などが飾られている部屋でみれるはず。この‘サリエラ’をみないとウィーン美術史美は済みマークとはならない。ミューズのお力を借りてなんとかこの目でと思っている。
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