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2016.12.05

美術館に乾杯! ナショナルギャラリー その五

Img_0002     カラヴァッジョの‘エマオの晩餐’(1601年)

Img     カラッチの‘聖ペテロに現れるキリスト’(1602年)

Img_0001     ジョルダーノの‘敵を石にかえるペルセウス’(1680年)

Img_0003     ホントホルストの‘大祭司の前のキリスト’(1617年)

今年は西洋絵画の当たり年だった。国内ではカラヴァッジョ、ボッティチェリ、ティツィアーノ、ルノワール、カサットゴッホ、ゴーギャンの回顧展があり、スペイン旅行では期待のボス、ラ・トゥール展だけでなく想定外のワイエスまでみることができた。

このなかで奇跡が起きたといってもいいすぎでないのがカラヴァッジョ展、なんとこの日本に11点ものカラヴァッジョ(1571~1610)が集まったのだからスゴい。欲をいえばきりがないが勝手な妄想をいうとナショナルギャラリーにある‘エマオの晩餐’とブレラ美にあるものが一緒にみれたら最高だった。

はじめてこの‘エマオの晩餐’をみたときびっくりしたのが右の弟子の左手がこちらにドーンとむかってくること。この男の鷲が翼を広げたようなポーズと呼応するように中央のキリストも手を前に出している。二人の緊張感に包まれた姿でもう200%参りました、となる。

カラッチ(1560~1609)の‘聖ペテロに現れるキリスト’は小さな絵なので注意してないとつい見逃してしまう。カラッチの作品をみる機会はきわめて少ない。だから、気になる絵はよく記憶に残っている。それがこの絵とプラドのある‘ヴィーナス、アドニスとキューピッド’。

画家のなかにはいろんな美術館でお目にかかり名前も一応知ってはいるが、前のめりになってみるほどではないというのもいる。そんな画家でも一枚によって突如その才能の開眼することもある。それをナショナルギャラリーで体験したのがナポリ生まれのジョルダーノ(1635~1705)。強い衝撃を受けたのは‘敵を石にかえるペルセウス’。これは幅が3m半もあるとても大きな絵。

この絵をみていたとき小学生が大勢やって来た。そして、引率の先生がこの絵の解説をはじめた。子どもたちはこの傑作をみればギリシャ神話の英雄ペルセウスの話を一生忘れないだろう。また、茶目っ気のある男の子は家で宿題を口うるさく言ういうお母さんに怪物メドューサの首をみせて石に変えてしまうかもしれない。

オランダのカラヴァッジェスキ、ホントホルスト(1592~1656)の‘大司祭の前のキリスト’も心に残る一枚。蝋燭の光の演出でこれほど画面が引き締まる絵が描けるのはラ・トゥールとホントホルストのほかにはいない。司祭の表情がじつにリアルで映画のワンシーンをみているよう。

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