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2016.12.09

美術館に乾杯! ナショナルギャラリー その九

Img_0001     シャヴァンヌの‘洗礼者聖ヨハネの斬首’(1869年)

Img     アンリ・ルソーの‘不意打ち!熱帯の嵐’(1891年)

Img_0002     スーラの‘アニエールの水浴’(1884年)

Img_0003     ルノワールの‘はじめての外出’(1876年)

画家にはその画風によってひとつのイメージがつきまとう。ところが、たまに、いつもイメージしている作品と異なるものが登場し面食らうことがある。そんな体験をナショナルギャラリーでした。画家の名前はフランスのシャヴァンヌ(1824~1898)、代表作はオルセーにある‘貧しき漁夫’。

生活に希望が見いだせない漁夫の家族が寒々とした気配の漂う水辺を背景にして描かれたこの絵がシャヴァンヌと強く結びついているので、目の前に‘洗礼者聖ヨハネの斬首’が現れたときはこんな緊張感を強いられる宗教画をあのシャヴァンヌが描いたの!?、かなりドギマギした。

アンリ・ルソー(1844~1910)がはじめて描いたj熱帯雨林の絵が‘不意打ち!熱帯の嵐’、ルソーの画集でとくに惹かれていたのは画面が緑で埋め尽くされるジャングルを舞台にして人間や水牛を虎が襲うというショッキングな場面を描いたもの、ここには楽園のパラダイスとそこに潜む危険が一緒に表現されている。この絵がきっかけとなりジャングル画を追っかけようという気になった。

スーラ(1859~1891)の点描画に魅了され続けているが、そのなかで特別大きな感動を味わったのが‘アニエールの水浴’、まず画面の大きさにビックリする。縦2m、横3m、シカゴ美にある‘グランド・ジャット島の日曜日の午後’とほぼ同じ大きさ。100%点描画ではないが、これがロンドンでみられたのは生涯の思い出。

このスーラの絵のインパクトが強すぎてほかの印象派やポスト印象派の作品が脇役になってしまった。ルノワール(1841~1919)は4,5点あるが、一番のお気に入りは‘はじめての外出’。ちょっと気恥ずかしいようなしぐさをみせる若い女性を斜め後ろから描く構図がなかなかいい。

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コメント

シャヴァンヌの『洗礼者聖ヨハネの斬首』は、なにかルネサンス絵画を思わせるところがありますね。特に右側の横向きの人物などピエロ・デラ・フランチェスカのような印象を受けるのですが。色彩もフレスコ画みたいに艶消しされた、明度の低い色が独特で、とても惹かれます。

ルソーもいいですが、やはり私もスーラの『アニエールの水浴』が大好きです! 実は、スーラの中では、『グランドジャット島の日曜日の午後』以上にお気に入りです。静謐な雰囲気がすばらしい色調の中、描かれていますね。

ルノワールの『初めての外出』は、見た記憶がありません。『雨傘』に気を取られて、注意していなかったのかもしれません。

投稿: ケンスケ | 2016.12.10 20:19

to ケンスケさん
シャヴァンヌのこの絵を声を失ってみてました。
静謐な装飾が真骨頂というのがシャヴァンヌの
イメージでしたが、この左の処刑人のスピード感
あふれる描写にKOされました。

スーラの‘アニエールの水浴’が断トツにいいですね。
シカゴ美やバーンズコレクションは簡単にいけませ
んが、ロンドンは気楽にいけるという思いがある
のでナショナルギャラリーへ行くとスーラの大作
と対面するのが大きな楽しみになってます。

投稿: いづつや | 2016.12.11 00:01

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