近代日本美術の煌き! 2007年(平成19)
海外に出かけて名のある美術館を訪問することがわが家の大きな楽しみになっているが、国内にある美術館も同様に関心を寄せている。そのひとつが千葉市にあるホキ美、ここは写実絵画のコレクションで有名らしいのだが2年前、森本草介(1937~2015)の作品が33点、日本橋三越で披露された。
このとき図録はつくられず、販売されていたのはホキ美の図録。以前神田の古本屋で過去にあった森本草介展でつくられた図録をみつけたが、3万円くらいの値段がついていた。だから、森本草介に限ってはその図録は通常の展覧会の図録のように2500円くらいでは買えないようになっている。
フランスのブルゴーニュ地方の風景をお馴染みのセピアトーンで描いた‘初秋の川辺’は木々が映りこむ川の水面の描写に目が点になる。写真でこういう風景をみてもそれほど感激しないが、絵になると写真とはちがう絵画の魅力をつくづく感じてしまう。
奥谷博(1934~)は森本草介、絹谷幸二とともに洋画界のビッグネーム、ところがまだ回顧展に縁がない。そのため、これまでお目にかかったのはほんの作品でその画業全体がみえてない。この2羽の鷹、鷲?が海面から垂直に飛び上がっていく‘歓喜の極’はどこでみたのか忘れたが強く印象に残っている。
‘日本陶芸展’という実力勝負のやきもの展が毎日新聞の主催で2年に一回開かれている。2007年、19回目のとき大賞・桂宮賜杯に輝いたのが若干30歳の志賀暁吉(1977~)が制作した‘青瓷壺’、形といい青磁らしい色といい惚れ惚れするような見事な青磁。それから9年経ち40歳ちかくになった志賀は現在はどんな作品をうみだしているのだろうか。
北村辰夫(1952~)は海外のコレクターから高く評価されている漆芸家。昨年8月ETVで放送された美術番組でその超絶技巧を目の当たりにした。こういうすごい作家というのはコレクターの目にはとまってもメディアに登場しないので一般の美術ファンにはまったく縁のない存在、本物の‘更紗蒔絵十字架’を一度みてみたい。
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コメント
ホキ美術館には、ほぼ三年前に一度行って、森本草介のご紹介作品を含め、いろいろな作品を見ました。いっしょに行った友人は何も感じられないと不満でしたが、私には興味深い観賞経験でした。
一見写真のような世界でも、近づくと絵筆の跡がわかり、確かに絵画です。ただ、やはり絵画ならではの独自のスタイルがある世界の方により惹かれます。写実絵画には個性があまり感じられないのが、もう一つ没入できない理由かもしれません。
投稿: ケンスケ | 2016.11.05 18:53
to ケンスケさん
ホキ美は森本草介を日本で一番たくさんもっている
ようですが、コレクターの思い入れの強さが感じ
られます。女性の絵もいいですが、風景画のリアル
な表現は他の誰も真似できませんね。号100万円
ですから、人気はぴか一です。
投稿: いづつや | 2016.11.06 01:33