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2016.11.07

近代日本美術の煌き! 2010年(平成22)

Img     十五代沈壽官の‘薩摩蝶乗花瓶’

Img_0001     川瀬忍の‘青磁大鉢’

Img_0002     市野雅彦の‘丹波赤ドベ釆器’

やきものの展覧会は絵画とちがって展示されるのは茶碗など小さなものなのでデパートのように展示スペースが美術館ほど広くなくても、結構な数が並べられる。そのため、名品をたくさん堪能したという思いが強くその感動は長く持続する。

2011年日本橋三越で行われた‘歴代沈壽官展’はぐっとくる白薩摩がずらっと揃ったすばらしいやきもの展だった。そのなかで忘れられないひとつが十五代沈壽官(1959~)の‘薩摩蝶乗花瓶’、十五代は1999年、司馬遼太郎の作品にも登場する十四代のあとを継いで沈壽官を襲名した。

父親同様、陶工としての才能はとても高く魅力に富む作品を多く生み出している。この花瓶は蝶々が器にとまるという意表をつく発想が目を釘付けにする。象牙のようにやわらかい白とそれをひきたてる首と底に施された精緻な文様、ずっとみていたい一品。

川瀬忍(1950~)は今関心を寄せている青磁の名手、2011年にホテルオークラの横にある智美で個展があったが、迂闊にも見逃した。だが、運よく2年前東近美の工芸館で開催された‘青磁のいま’にめぐり合い、独創的なフォルムが目を惹く大鉢を楽しむことができた。現代感覚にあう青磁の美しさに出会ったという感じ。

市野雅彦(1961~)は兵庫県篠山市在住の丹波焼の作家、今年55歳。丹波焼のいいものが日本民藝館にあるが、この緋色とユニークな造形が印象的な‘丹波赤ドベ釆器’も強い磁力を放っている。やきものの器というよりの刺激的なオブジェをみているよう。ふくらみのある曲線はあたたかさとともにシャープさもかねそなえている。

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