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2016.11.10

一級の日本美術展 ‘禅’!

Img_0002       国宝‘無準師範像’(南宋時代 1238年 東福寺)

Img     狩野元信の‘四季花鳥図’(重文 室町時代 1513年 大仙院)

Img_0003     狩野山楽の‘龍虎図屏風’(重文 17世紀 南禅寺)

Img_0001     長谷川等伯の‘竹林猿猴図屏風’(重文 右隻 16世紀 妙心寺)

現在、東博で開催されている特別展‘禅’(10/18~11/27)をみてきた。事前に入手したチラシでお目当ての作品は後期(11/8~)に集中していたので、はじめからこのタイミングでの出動を決めていた。

今回国宝が数多く出品されているが、国宝ウオッチャーとしては見逃せないものがある。これまでなかなか縁がなかった‘無準師範像’、やっとみれた。歴史上の人物、例えば織田信長が実際どんな顔をしていたのかを永徳が描いた肖像画をみて即納得する人はいない。これに対し、禅僧の場合は頂相や彫刻をみて‘こんな顔だったのか’とその人柄まで思いをはせる。

目の窪みや口、顎髭がじつにリアルにみえる無準師範(ぶじゅんしはん、1178~1249)、この禅僧は東福寺の開山,円爾弁円(1202~1280)が入宋したときの師匠。日本に帰ってきても毎日この肖像画をみて師匠の教えを胸に刻み続けついには悟りを開く。頂相というのは上手くできた師匠と弟子の交流システムである。

ふたつ目の楽しみは大仙院からやって来た狩野元信(1477~1559)の‘四季花鳥図’、過去2度ここを訪問したがいつも二幅しかみれなかった。全八幅がみれたのは大きな収穫。本当によかった。画像は一番の見どころの中央部分、どどっと水の落ちる滝を背景に太い松の幹がS字の形で曲がり、その横には鮮やかな朱色で羽の一部が描かれた鳥のつがいが目を惹く姿で岩の上にとまっている。鳥たちの生き生きとした描写が心に沁みた。

おさらい的な鑑賞となったのは狩野山楽(1559~1635)の‘龍虎図’や長谷川等伯(1539~1610)の‘竹林猿猴図’、山楽の虎は怖さではNo.1、絵に近づきすぎるのは危険。できることなら遠くでみてそっと去るのがいい。一方、等伯の手長猿はすぐイベントにゆるキャラとして出演できる。小猿をあやす母猿のやさしい気持ちが伝わってくるよう。

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コメント

本当に素晴らしい展覧会でした。前期後期ともに行きましたが、後期のほうが充実していたと思います。特に一番最後に展示されていた作品群は圧巻でした。最後にいい作品があると、全体の印象もアップするという、いづつやさんがおっしゃっていた理論通りですね。

再会した作品は別として、一番印象に残ったのは、有名でありながら、見ていなかった狩野元信の『四季花鳥図』でした。艶やかな色彩と細密描写が見事ですね。

色あせた頂相も多々ありましたが、国宝の『無準師範像』は鮮やかな色彩が残っていて、見とれました。

投稿: ケンスケ | 2016.11.11 20:33

to ケンスケさん
元信の‘四季花鳥図’が全部みれたことが大きな
喜びです。ちょうど横にいた男性も同じく感動し
きりで、意気投合して話してました。

そして、池大雅の五百羅漢図もあったので飛び上が
りました。

投稿: いづつや | 2016.11.12 00:35

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