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2016.11.11

プラスαが予想以上に多い‘円山応挙展’!

Img_0002     ‘雪中水禽図’(1777年)

Img_0001     ‘老松鸚哥図’(1787年)

Img_0003           ‘雪中残柿猿図’(1774年)

Img     ‘藤花図屏風’(重文 1776年)

足を運び料金を払ってみる展覧会には当然出品作に対する期待値がある。その大きさは過去に同じような回顧展をみていればとびきり大きいものではなくなる。根津美ではじまった‘円山応挙展’(11/3~12/18)は正直なところ、一度大きな回顧展をみたこともありプラスαが少しでもあればという気持ちだった。

ところが、入館してみるとはじめてお目にかかるものが予想外に多く流石、根津美!作品の集め方が違うなと、感心させられた。そのため一度のつもりが後期(11/29~12/18)も見る気になり、200円安くなる‘またどうぞ券’を購入しておいた。

目を楽しませてくれたのは円山応挙(1733~1795)が40代の頃に描いたもの。思わずうなったのが‘雪中水禽図’、雪の積もった松の木に下に鴛鴦、真鴨などが七羽のいる。仔犬がたくさん登場する作品はみたことはあるが水鳥がこれほど多く描かれたのは記憶にない。水のなかに首をつっこんだり、羽をばたばたさせたりして雪の静寂さをこわす小さな喧噪に視線が釘づけになる。

これに対し、鸚哥の絵は羽の赤のインパクトが強烈。応挙の色使いで目に沁みるのはこれまでは孔雀の青だったが、色の力の強さはこの赤が上回る。写生力の話よりカラリスト、応挙のほうがずっと新鮮。若冲の鸚鵡の白ばかりに頭の中を独占されていたが、この鸚哥が割って入りそう。

長澤芦雪には猿の絵が何点もあるが、応挙の猿はみたことある?思いおこすと同じ雪の光景で描かれたものが一枚あるだけ。だから、柿にありつく猿を熱心にみてしまう。構図のとりかたがじつに上手い。

根津美の自慢の応挙は‘藤花図屏風’、たしかにこの藤は心に響く。それは藤の姿がモダンだから。金地に紫の花びらが宝石にようにキラキラ輝いているようにみえ、これはえもいわれず美しい。この藤をみるたびに応挙はスゴイなと思う。

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