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2016.10.10

近代日本美術の煌き! 1993年(平成5)

Img_0001     工藤甲人の‘ほたるの郷’(北澤美)

Img_0002     岩澤重夫の‘雪の朝’(日田市)

Img     中島千波の‘樹霊淡墨桜’

Img_0003     原田泰治の‘ただいま’

工藤甲人(1915~2011)の‘ほたるの郷’をみたときすぐ頭をよぎったのは東近美にある小茂田青樹の‘虫魚画巻’にでてくる蜘蛛の絵。共通するのは驚くほど精緻な描写力、その誰もが描けないほたるが緑を基調にしたファンタジックな空間に飛び交っている。まるで夢でほたると戯れているよう。

10月も中旬にさしかかるのでだんだん寒くなってきた。子どものころから暑さには強いが、寒い冬は活動量がぐんと落ちる。だから、北海道の流氷をみにいこうという気にはならない。岩澤重夫(1927~2009)の‘雪の朝’はもう雪一色という感じ。冬の東北とか北海道はこんな光景が当たり前なのかもしれない。こういう雪の日を体験したことはないが、この絵からはそのリアリティさが深々と伝わってくる。

中島千波(1945~)はTVの美術番組にちょくちょく登場するので馴染みのある日本画家のひとり。でも、まだ回顧展に遭遇してない。日本橋の三越や高島屋が開催されてくれると出かけるのに、なかなか縁がない。この画家とすぐむすびつくモチーフは桜、‘桜の画家’として女性に人気があることは承知している。小布施にある中島千波館にいくと‘樹霊淡墨桜’と似た作品はどーんと飾ってあるにちがいない。

2か月前諏訪湖までクルマを走らせたが、時間があまりなかったので原田泰治(1940~)の作品を公開している諏訪市原田泰治美に寄ることができなかった。谷内六郎同様、原田泰治の童画もとても心を打つ。小学校に入学したばかりの女の子が学校から家に帰ってきた。田んぼの水面にこの子と腰をかがめて作業をしているおばあちゃん、そして鯉のぼりは映っている。心が洗われる一枚。

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