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2016.10.21

近代日本美術の煌き! 1997年(平成9)

Img_0002     絹谷幸二の‘スピードスケート’

Img_0003     片岡球子の‘面構 雪舟’

Img     村田陶菀の‘金彩虎壺’

今年73歳になる洋画家の絹谷幸二(1943~)、過去2度ほど回顧展に縁があった。NHKの美術番組でよくお目にかかっているのでつい気安くなり、2回とも会場で話をした。若いころイタリアにいたときの顔をみるとなかなかのイケメン、それから体重が随分アップし顔つきはだいぶ違っているが愛嬌のあるしゃべり方は昔から変わらないのだろう。

絹谷が制作した冬季五輪長野大会のポスターは好きになれなかった人もいたが、芸術家の表現は時代のずっと先をいくこと多いからいろんな反応がおこるのはやむを得ない。何枚かあるなかで心をとらえたのは種目のイメージはよくでている‘スピードスケート’、カーブをまわるとき体をぐっと内側に傾けて走る姿はじつにダイナミックで美しい、吹き出しに書かれた‘♪ファイト’は選手は口にしてないと思うが、ほかの作品でも使われている吹き出しのアイデアはおもしろい。

片岡球子(1905~2008)の‘面構シリーズ’、その多くが北斎などの浮世絵師で占められているが、最後のころに雪舟がでてくる。全部で4点。1997年に描かれた雪舟は画聖にはほど遠い表情になっている。まさに田舎のお爺さんという感じ。‘絵なんか描いているよりはお酒をちびちび呑んでいるいるほうが好きなほうでね’と言われてるような気がしてならない。

やきもののなかにはときどきドキッとするものにでくわす。多くは現代彫刻とどこが違うの、という感じがするやきものオブジェ、京焼の村田陶菀(1905~2002)の‘金彩虎壺’はそれとは別のサプライズがわきあがるユニークな作品。器の表面に虎の姿がそのまま彫り出されている。壺から虎が飛び出てくるような錯覚を覚える。

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