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2016.09.16

期待が大きすぎた国立新美の‘ダリ展’!

Img_0003     ‘子ども、女への壮大な記念碑’(1929年 ソフィアセンター)

Img_0001    ‘見えない人物たちのいるシュルレアリスム的構成’(1936年)

Img_0004     ‘ポルト・リガトの聖母’(1950年 福岡市美)

Img     ‘ラファエロの聖母の最高速度’(1954年 ソフィアセンター)

東京都美のポンピドーセンター展は遅い出動だったのに、‘ダリ展’(9/14~12/12)は開幕日に足を運んだ。場所はこのところヒットを連発している国立新美。ダリ(1904~1989)に魅せられた人は世の中には大勢いることはわかっているが、観客の多さをみるとダリはやはりピカソとともに特別な存在であることを思い知る。

展示されている作品はフィゲラスのガラ=サルバドール・ダリ財団、マドリードのソフィア王妃芸術センター、アメリカのフロリダ州、セント・ピーターズバーグにあるサルバドール・ダリ美、そして国内のダリで評判をとっている美術館が所蔵しているもので構成されている。油彩、オブジェ、ジュエリーなど250点、チラシには日本では過去最大規模のダリ展をうたっている。

この文句に期待して初日に動いたのだが、どうも期待しすぎだった。主要3館の作品でほとんど占められていると思っていたが、これがハズレ大きな作品は皆日本の美術館がもっているものだった。これらは日本にあるダリのビッグ3と勝手によんでいるもの。まさに日本にあることが信じられないほどの傑作、だからこの揃い踏みをみるだけでも出かける価値はあると思うが、すでにみているので心のなかではフィゲラスの大作がみたかったのに、と泣いている。

そのビッグ3とは‘ポルト・リガトの聖母’(福岡市美)、‘幻想的風景’(横浜美)、‘テトゥアンの大会戦’(諸橋近美)、諸橋近美からはもう2点強く印象に残る作品がでている。みてのお楽しみ!

ソフィア王妃センターのダリコレクションでまず足が止まるのは‘子ども、女への壮大な記念碑’、このようにダリは作品を長いタイトルをつけてくれるから画面にすっと入っていけそうな気がするが、シュルレアリスムはそう簡単には近づけない。上のほうに鳥の頭やライオンがみえ、左に裸婦をみつけたが、子どもは一体どこにいるの?これをみるのは2度目だが、ダブルイメージの男の顔を数えるので精いっぱい。

収穫は‘ラファエロの聖母の最高速度’、最近はビッグバンや量子力学などにどっぷり嵌っているから、素粒子や核分裂に関心を寄せていたダリに以前にもまして親近感を覚えるようになった。そして、初期の‘見えない人物たちのいるシュルレアリスム的構成’(ガラ=サルバトーレ・ダリ財団)にハッとした。それは椅子とベッドにできた人型の窪み。これはタイトルの通り。でも、この表現はダリにしか思いつかないとわかってすぐ突き放される。

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コメント

ダリは苦手な画家ですが、見ていて面白いのは間違いありませんね。私が行った時も、大変な混雑で、やはり人気の画家だと再認識しました。

確かに今回の大作は日本にある作品が主で、スペインとアメリカから来ている作品は、小品が多かったですね。ただマイナーな作品は、画集に載っていない分、新鮮でした。

『子供、女への壮大な記念碑』は、ソフィア王妃幻術センターへ行った時、見た記憶がないので、今回見られてよかったです。ただ意味は、本当にお手上げです。他の作品も含め、言葉で表現できないものを絵画で表したと考えるしかないのでしょうか。

現代の科学を絵画に取り入れた『ラファエロの聖母の最高速度』も解釈は置いて、感覚的に楽しみました。

投稿: ケンスケ | 2016.09.27 22:23

to ケンスケさん
ダリ展は盛況ですね。ダリは原子核とか素粒子に
まで興味を示すのですから相当な頭脳の持ち主です。

メディアの前では演技しまくっていましたが、親し
い人といるときは普通の人だったようです。親交の
あった女優の岸恵子がそんなことを言ってました。

投稿: いづつや | 2016.09.28 01:02

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