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2016.09.08

近代日本美術の煌き! 1976年(昭和51) その二

Img     広田多津の‘鏡’

Img_0001     十三代今右衛門の‘色絵吹墨薔薇文花瓶’(佐賀県九州陶磁文化館)

Img_0002     栗木達介の‘這行する輪態’(東近美)

先週出かけた五浦美で佐久市近美が所蔵する近代日本画をいくつもみたが、お目当ての横山操の‘雪原’のほかに思わず足がとまった作品があった。それは京都生まれの女流画家、広田多津(1904~1990)の舞妓像。

橋本明治や寺島紫明、石本正にも舞妓の絵はあるが、受ける印象は広田多津の舞妓が一番強い。それは舞妓の顔がとても野性的に描かれ見慣れた舞妓のイメージと大きくちがっているため。この特徴は裸婦像でも変わらない。ボリューム感たっぷりに描かれた‘鏡’は画家の代表作で‘昭和の日本画100選’(1989年)にも選ばれている。これは個人蔵のためまだ縁がない。いつ会えるだろうか?

昨年末日本橋三越で十三代今右衛門(1926~2001)の回顧展が開かれた。出品作のなかで魅了されたのが吹墨の技法による初期の作品‘色絵吹墨薔薇文花瓶’、吹墨でできたもやっとした感じの点文の地に赤の薔薇が浮き上がっている。今右衛門のやきものをみたときに生まれる感動は絵画でいうと東山魁夷の‘青’に魅せられるのと似ている。

3年前急逝した栗木達介(1493~2013)の‘這行する輪態’はそのタイトルがピッタリくる陶器のオブジェ。現代彫刻家の作品と境界線がなく形のもつ力を陶芸でおおらかに表現している。昨年東近美で回顧展があったような気がしたが、見逃してしまった。

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コメント

五浦に行かれたとき、再建された六角堂をみられましたか?再建の様子をテレビでみました。録画もしました。

投稿: Baroque | 2016.09.10 15:44

to Baroqueさん
JR常磐線ははじめての体験ですので五浦まで行く
のに大変な時間がかかりました。特急列車は1時間
に1本ですから、美術館に長居すると横浜へ帰るの
が遅くなることがわかりましたので、六角堂はパス
しました。再建されたのは知ってますから次回の
楽しみです。

投稿: いづつや | 2016.09.10 23:49

一日で一都三県を ‘経巡りて・・’でしたのね。
私は昔、友人と一緒に‘天心巡り’をしました。
いろいろ忘れてしまいましたが、
楽しかった事のみ覚えてます。

投稿: Baroque | 2016.09.11 13:44

to Baroqueさん
五浦は茨城の北の端で福島県もすぐのところです
から、到着するのに時間もかかりますね。
今回ははじめての常磐線でしたから段取りに多く
の時間がかかりました。品川からは特急と普通の
乗り継ぎで2時間20分くらいで着くことが分か
りましたので、次回は3時間を想定して出かけ
ます。

投稿: いづつや | 2016.09.11 23:27

大観は’師’を、遠くまでお連れしましたね。
常磐新幹線が、早く通るといいですね。
(おそらく、東京駅からなら30分!)
御一緒しました友人は、院展の方でしたの。
彼女の情熱的な鑑賞は見事でした。
私は酒と肴の1泊観光旅行でした。

投稿: Baroque | 2016.09.12 01:39

to Baroqueさん
五浦美へ行くバスの運転手さんと話をしていて、
クルマで来たとき勿来インターから下ってきたと
いうと、福島まで行ったのですかと驚かれました。

ええー?勿来の関は茨城ではないの、錯覚して
ました。地図をよくみると福島でした。

投稿: いづつや | 2016.09.13 00:19

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