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2016.09.22

近代日本美術の煌き! 1982年(昭和57)

Img_0001     東山魁夷の‘緑響く’(長野県信濃美・東山魁夷館)

Img_0002     山口華楊の‘山之邊’

Img     加山又造の‘円舞(鶴舞)’(左隻 川村記念美)

2日前、部屋の壁に今サントリー美で行われている‘鈴木其一展’のチラシを横に広げて両面テープで貼った。このチラシには有り難いことに‘朝顔図’が大きく載っている。これを利用しない手はない。これからは毎日この傑作をながめてすごすことになる。

東山魁夷(1908~1999)の‘緑響く’もかつてリビングに飾っていた。魁夷が馬を描いたのは3回ある。初期の頃と最も多く制作した1972年(全部で12点)、そしてその10年後のこの‘緑響く’、過去に大きな回顧展を3回体験したが、シリーズとなった‘白い馬の見える風景’で目に入ったのは7点、そのなかで最も惹かれているのが1972年の‘白馬の森’と‘緑響く’。

魁夷には森や木々の姿が湖の水面に映り画面の上半分と下半分は対象のようになっている作品がいくつかあるが、‘緑響く’は緑の諧調を微妙に変え重層的に描かれた森を背景に白馬が登場する。この風景をじっとみているとディズニーが製作するファンタジー映像をみているような錯覚を覚える。

動物画家の異名をとった山口華楊(1899~1984)、亡くなる2年前の作品‘山之邊’の主役はそれまでに何度も描いた狐。背中をこちらにむけてじっとみている。この目が生きており、つい目の前にいる人物と会話をするような心持になる。華楊はこんなことを言っている。

‘なにかこう狐が、後ろ向きにちょこんと座って、何気なく座っとるんですけれども、その中に秘めた野性味とか妖怪味が感じられる。やわらかい線があるので、それを絵にしてみたいと思ったんです’

加山又造(1927~2004)の‘円舞(鶴舞)’は数点ある鶴の絵のなかで最も心を動かされる作品。所蔵しているのは川村記念美、ここの常設展でみてびっくり仰天したが、どういうわけか回顧展には一度もでてこない。数多く存在する美術館のなかにはこのように名画を貸し出さないところが結構ある。こういう美術館には高い好感度はつけれない。

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